さまざまな職業で活躍する人に迫るJob master。第19回目は、高校2年生で会社を起業した小原さん。高校生起業家としてさまざまなことに挑戦する小原さんに迫ります。
―お仕事の内容を教えてください。
会社としては、SNSなどで影響力が大きい“インフルエンサー”に関係する新規事業を創っています。今までやってきた※インフルエンサーマーケティングを踏まえたうえで新しいことを始めようと思い、今は新しい事業の起ち上げが中心となっていますね。あとは企業のロゴデザインや、高校生団体の運営、新聞社とのコラボ企画などを、学業の合間を縫って行っています。
―会社起ち上げのキッカケは?
中学3年生の時に、今の会社の前身である「RU事務所」というものを作りました。当時はいろいろな動画サイトで活躍しているクリエイターをまとめる組織としてやっていたんですけど、そういった活動をしていくうちに“高校生でも起業ができる”という情報が入ってきて、株式会社くらい作らないとやっている意味がないなと思ったんですよね。さらに、福井県の高校生で株式会社を正式に作って発表している人が誰もいなかったんです。高校生という利点を活かすなら今のうちに起業しておきたいなと思ったので、株式会社として、今の会社を起ち上げました。
―自身が考える、高校生起業家としての強みは?
いろいろなプロジェクトに巻き込んでもらえる点です。僕が今部長をやらせてもらっている『#せかい部』もその一つですね。『#せかい部』では、高校生が世界に興味を持つようなキッカケ作りを高校生が作る活動をしています。Twitterのハッシュタグを活用して『#せかい部』の部員が世界各地のことを発信していくことで、海外に興味を持ってもらい、海外留学などに繋げていって欲しいという想いがあります。『#せかい部』の活動をしていくなかで、これから日本を背負って世界で活躍するような高校生たちと出会えることも多くて。そういったプロジェクトに参加することで自分の輪を広げることもできるし、いろいろなプロジェクトに巻き込んでもらって、高校生のうちからさまざまな経験を積めることが、強みだと思っています。
―仕事をするうえでのポリシーは?
“どうせやるんだったら100%を目指す”ということですね。やりたくないこととか、中途半端になりそうなことはやらないで切ってもいいという考えです。どうせやるならフルコミットでやるべきだと思っていますね。あとは感情で動かずに、余裕を持って一歩引いてから冷静に考えて行動に移すということです。将来的に会社が大きくなった時とかには今よりも重大な意思決定が必要になってくるので、常に冷静にというのは意識しています。
―同世代の高校生に伝えたいことは?
少しでも興味を持てるものがあるなら、とりあえずその場所に行ってみるなり、行動に移すことが大事だと思っています。僕は上海に住んでいた時に、海上保安官になりたいと思ったことがあって。一時帰国した時に福井の敦賀湾にある海上保安庁の基地を見に行ったんですけど、訓練の様子を見て「あ、向いてないな」と思って諦めたことがあります(笑)。だから海上保安官を諦めて、社長という夢に向かうことができたし、“こういうことに興味がある”で終わらせずに、実際に目で見たり体験したりして、自分の興味がある分野に磨きをかけていってほしいです。僕もそれをしていなかったら、起業をしたいと思っているだけの高校生になっていたと思うので、興味があることがあればどんどん行動に移してほしいです。
お仕事言葉辞典>>>高校生起業家編
世界的な規模であるさまを指す言葉“グローバル”と、地方的という意味の言葉“ローカル”を掛け合わせた造語。グローバルな視点と、それぞれの地域の視点で、さまざまな問題を捉えようとする考え方。
INFORMATION
小原さんが部長を務める、高校生による高校生のためのソーシャル部活動『#せかい部』
公式サイト
https://www.tobitate.mext.go.jp/sekaibu/
☛ sekaibu
☛ @sekaibu