全国の高校生のNEWSをお伝えする“全国高校生NEWS”。第4回目は、1000km以上の距離を走るエコランカーを製作している、埼玉県立三郷工業技術高校の機械研究部です。
機械科、電子機械科、電気科、情報電子科、情報技術科を設置し、多種多様なものづくりの精神を育んでいる埼玉県立三郷工業技術高校。機械研究部は、授業で学んできた技術を活かし、長年“エコランカー” の製作に取り組んでいます。“エコランカー”とは、“ガソリン1リットルでどれだけ走ることができるか”を競う車のこと。エコランカーの一番大きな大会“本田宗一郎杯 Hondaエコ マイレッジ チャレンジ 全国大会”において、機械研究部が作ったエコランカーは、1,200kmという記録を達成しました。
エコランカーを製作する際、エンジンから操縦のためのハンドルなどは、全て自分たち自身の手で改造していきます。エンジン部分は小型のオートバイ・カブのエンジンを改造したもの。必要最低限のものだけを残し、軽量化を目指します。また、タイヤはエコラン専用タイヤを使用。不要な抵抗をなくし、惰性走行で距離が伸びる方法を見出していきました。
顧問の伊藤先生が赴任した当時、機械研究部は幽霊部員が集まる、所謂“お遊び部活”だったそうです。前任校でエコランカーの製作を行っていた伊藤先生は、エコランカーの製作を持ち掛け、部活動のメイン活動として開始。製作を開始した当初の記録は300kmほどでしたが、そこから研究と改良を重ね、2016年には埼玉エコランかーコンテストで1,487kmを記録しました。
機械研究部3年の太田くん、2年の小嶋くんは、「昨年の夏休みに新しいマシーンを製作したことが、機械研究部での一番の思い出」と話します。エコランカーは毎年新しい一台を製作するのではなく、一台の車を何年もかけて改良し、記録を伸ばしていくことが多いのだとか。「機械をいじるのが好き」という生徒が多く在籍する機械研究部は、自身の好きなことを部活に活かしながら、将来のための専門的な技術を学べる部活として、工業高校生の未来へ繋がっているのです。
もともと機械とか車が大好きで、“この部活ではエンジンをいじれるよ”と聞いて面白そうだったのと、部活の雰囲気が良かったので入部しました。
―活動の中で一番楽しいことは?
自分たちがコツコツと積み重ねてやってきたことが、大会の中で“燃費”という記録で表れるので、その距離が長ければ長いほど達成感を感じられるというところが楽しいです。
5つの専門的な学科が設置されている工業高校。機械研究部をはじめ、電子技術部、無線部、映像技術部、電子計算機部といった、工業高校ならではの部活動も多数設けられている。
商品開発に取り組む高校生の活動内容を広く発信していきます。
絶滅の危機にある野生生物の保護や消滅の危機にある生態系の保全などを通して地域社会に寄与することを目的としています。
学校用品をはじめ、全国45校の高校が開発した商品を販売! 高校とコラボしたカレーの販売など、“学校”を舞台とした通販を展開しています。