YTJが注目するアスリートに迫る「YTJ Pick up Athlete」。今回は、ジュニア世代の選手や、女子選手などの活躍もめざましいスポーツ・ゴルフで、世界を舞台に闘うプロゴルファーの中山綾香選手に迫ります。
クラブで球を打ち、直径10.8cmの「カップ」と呼ばれる穴にどれだけ少ない打数で入れられるかを競う競技。オリンピックでは1900年のパリ大会と1904年のセントルイス大会の2回実施されてから競技を外れていたが、2016年のリオデジャネイロ大会で112年ぶりに復活した。
小学5年生の時に、お父さんに連れられて初めてゴルフの研修会に行ったのがキッカケです。そこから興味を持ち、中学1年生からは部活のゴルフ部に入って本格的に始めました。始めた頃は青春の一部みたいな感じで、プロへの意識は全くありませんでしたね。高校でもゴルフ部に入部して、2年生の時に“もっとゴルフを頑張りたい““新しいことをやりたい”と思ったんです。そんな時に雑誌で、IJGA(一般社団法人 国際ジュニアゴルフ育成協会)でゴルフ留学ができるシステムを知って”これに行こう! もうアメリカ行っちゃおう!“ってなって(笑)。英語も学びたいし、ゴルフも上手くなりたくて、ただただ新しいことにチャレンジしたいという一心でアメリカ留学を決めました。
―アメリカでの生活はどうでしたか?
ゴルフ留学と語学留学の両方を兼ねて学校に通っていたので、文武両道はすごく大変でした。“英語が好き”とか“英語が得意”という理由で留学したわけではなかったので全然喋れなくて、行ったばかりの時は特に大変でしたね。でもすごくインターナショナルな学校だったので、英語を喋れないのは私だけではなかったし、アクセントなども人それぞれだったので、“こうじゃないといけない”みたいなものがなかったんです。さらに学校では寮生活だったので、日常的にいろいろな国の子たちと接する機会があって、みんながそれぞれの英語を喋っていて。だから間違えるのも恥ずかしくなかったんですよね。でもやっぱり英語を身につけるには基礎の文法を勉強しないといけないと思い、中学の教科書をお母さんに送ってもらってまた一から勉強し直しました。辞書と文法の教科書が友達でした(笑)。
―高校卒業後も順調にゴルフを続けられたのですか?
順調ではなかったです(笑)。高校卒業後も大学でゴルフをやっていて、大学を卒業した時に、大学院に行くかプロになるか悩んでいたんですけど、最終的にプロになる決断をしたんです。学生時代は勉強とゴルフを両立していたのが、ゴルフ一筋になった途端、切り替えができなくなってしまって。毎日、ずっとゴルフができる生活になってしまったので、ゴルフのことしか考えられなくなって、自分のスイッチが常にオンの状態だったんですよね。頑張らなきゃと思うほど頭の中がゴルフだけになってしまって。でもある時気付いたんです。ちょっと外に目を向けると気持ちも楽になるし、その方がゴルフにも集中できるということに。それからは、前よりも楽しくゴルフができるようになりました。
―中山さんが思う、ゴルフの魅力は何ですか?
ゴルフの魅力って何だろうって思うことが魅力なのかもしれないです(笑)。ゴルフは娯楽としても愛されているスポーツだし、私もプロになってから、競技としてだけでなくゴルフを楽しむことも大切だなと感じました。ゴルフが辛い、苦しいと感じたら続けてはいけない。ゴルフの楽しさやワクワク感を忘れないことが大切だなと思います。ゴルフと正面から向き合って、これからも魅力を発見していきたいなと思います。
―高校生にメッセージをお願いします。
とりあえずやってみようよ! っていうことですかね(笑)。高校2年生でアメリカ留学を決めた時の私は、何も深く考えていなかったけれど、あの時の決断、勇気はすごいなって今でも思います。今新しいことに踏み出すのをためらっている人は、どんなことでもとりあえずやってみてください!
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