さまざまな職業で活躍する人に迫るWorker’s file。第9回目は、テーピングを開発・販売する株式会社テープジャパンの代表取締役を務め、フットトレーナーしての仕事も行う鈴木さんに迫ります。
― 仕事内容を教えてください。
僕はもともとフットケア関係の仕事をしていて、現在はその時の経験を基に開発したテーピング“リカバリ”を市場に展開することを仕事にしています。最近ではマラソン大会やバドミントンの大会など、さまざまなスポーツの大会に出向いたり、取扱店舗などに営業活動をしています。あとは自分が持っている知識を活かして各種アスリートに対してフットケアをしたり、テーピング講習会を開催したりしています。
― 現在のお仕事を始められた経緯を教えてください。
もともと僕は実家が靴屋ということもあり、高校を卒業して靴専門店に就職しました。そこから実家の靴屋に戻り、跡を継いだのですが、お客様から「膝が痛い」「外反母趾だ」などという足の悩みを聞く機会が増えて。しかし当時の僕はそれに答えることができず、とても悔しい思いをしたんです。そこで、この道で生きていくなら足のプロフェッショナルになりたいという想いが強まり、平澤彌一郎さんという足の裏博士の孫弟子となって10 年間くらい足に関するいろいろな勉強をしたんです。勉強をしていく中で、『足に合った靴』が非常に大切で、それには“自分に合ったインソール(中底)”が大事だと気が付き、インソールの製作に没頭しました。しかし、今度は足にできたマメやタコが原因で、きちんとした姿勢や歩行が難しいお客様がいらっしゃったんです。これをキッカケにタコやマメの施術ができるフスフレーガーという資格も取得しました。当時は僕のような仕事をする人は少なかったので各界のアスリート様からサポート依頼を受けることができました。その結果、いろいろな現場に行くようになったんですけど、そこで各専門のトレーナーや先生方との繋がりをつくることができたんです。実は、この繋がりの意見や経験をもとに、開発したのが、“リカバリ”というテーピングでした。
― “リカバリ”はどのように開発されたのですか?
まずリカバリを作ろうと思った理由として、“誰でも簡単に貼れて尚且つ効果があるテーピングがあればいいな”と思ったんです。テーピングって貼り方が難しいイメージがあると思うので、簡単で効果的に貼れるものって、すごく魅力的なんですよね。口で言うのは簡単だけど、カタチにするのは本当に大変でした。気が遠くなるくらいの時間・多くのアスリートの意見・数えきれない試作を繰り返し、ようやく自信を持てる商品としてリカバリが出来上がりました。そこからは商品を知っていただく為にいろいろなスポーツの大会に出向いたりしたのですが、僕らみたいな職人肌の人間は口下手で、営業なんて本当に下手なんですよ(笑)。だけどやっぱり商品には自信があったんです。だから時間がかかっても一人でも多くの方にしっかりと体感をしてほしいと思い、紹介し続けてきました。その結果、現在では一般の方からトップアスリートまでさまざまな人に使用していただけるようになりました。
― 読者の高校生に伝えたいことはありますか?
“この子は将来有望です”と紹介され、2年後に“あの子はどうしたの?”と聞くと、怪我が原因でやめた”ということも少なくはないんです。それってトレーナーからすると一番心が痛くて。本人は強くなりたくて一生懸命頑張ってきたのに怪我が原因でやめないといけないなんて悲しいじゃないですか。だからとにかく日常のケアを大事にして欲しいです。ある程度の怪我は仕方ないかもしれないけれど、自分で防げる怪我はしないで欲しい。資本である体を大切にして欲しいですね。
【血行障害】 けっこうしょうがい
血流が悪くなり起こる病気のこと。肩こりや腰痛をはじめ、脳卒中などの原因でもある。食生活の改善や運動などによって避けることができる。また、“リカバリ”も血行をサポートする働きがある。
絶対的な自信を持つ商品
鈴木さんが販売する商品“リカバリ”。効果を知ってもらうため、日々スポーツの大会に出向き、実際に貼ってもらって効果を実感してもらうそうです。
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