第38回目のSpotlightは大阪市立高等学校の「放送部」です。「読み」の朗読・アナウンスを中心に、最近は番組制作にも力を入れ始めた大阪市立高校の放送部。朗読部門では全国大会にも出場するなど、好成績を収めている高校生の様子を紹介します。
大阪市立高校・放送部
昼休みの校内放送でリクエストを流すなど、校内での活動はもちろん、“NHK杯全国高校放送コンテスト”や“全国高等学校総合文化祭”など高校放送部の大きな大会で成績を残している部活動。特に朗読に関しては、顧問の秋本みゆき先生が主催し、大阪府を中心とした近隣府県を集めた練習試合“秋本杯”を開催するなど、関西地区の朗読スキル向上を計ったさまざまな活動を行っています。
殿川: 私は入学式の時に放送部の勧誘の紙を先輩からもらって。その時に“アナウンスとかもできるんや”、“朗読って何やろう”と興味を持ったので入部したんですけど、部員がすごく少なくて。その時まだ知り合ったばかりだった小林さんに「放送部入らへん?」って声を掛けました(笑)。
小林: 私は殿川さんに声を掛けられたので入部しました(笑)。逆に私は茶華道部に入っていて殿川さんに声を掛けたので、今は2人で放送部と茶華道部を兼部しています(笑)。
― 放送部の活動の魅力は?
殿川: 私は朗読やアナウンスをする「読み班」なので、“人に伝える”ということを大切にしています。朗読だと第三者の目線に立って、作者が何を伝えたいのか、どう読んだら聴いている人に伝わるのかというのを考えるのがすごく楽しいです。本当にしっかりと作品を読んで、掘り下げられるところまで掘り下げてから読むようにしています。ここまで作品自体を理解するようになったのは、放送部に入って朗読を始めてからなので、より作品を楽しめるようになったと思います。
― 放送部の活動を通して身に付いたことは?
小林: 「機械班」は、元々は機械いじりの好きな子たちの集まりで、どちらかといえば人見知りな子が多くて、放送機器を扱う活動を中心に活動していたのですが、コンテストに作品を出すことになり、その時は取材のアポ取りなどをするので、そういった部分での度胸は付いたかなと思います。
― 放送部の活動で一番の思い出は?
小林: 初めて番組部門で作品を出した時のことです。「機械班」として初めて作った作品だったので思い出に残っています。編集が締め切りの直前までかかってしまってすごく大変だったんですけど、出来上がった時の達成感がすごかったです。
殿川: 私は入部して初めて放送部のコンテストに参加したことが印象に残っています。初めての大会がNHK杯の大阪予選でした。猛練習をして大会に臨んだおかげで奇跡が起きて、予選を突破し大阪の決勝大会に進出できたんです。さらに決勝大会でも奇跡が起きて、大阪代表に選ばれて。全国大会出場者として自分の名前が呼ばれた時は「本当に合っているのかな」って思っちゃいました(笑)。
― 放送部の今後の目標は?
殿川: 「読み班」はコンテストで全国大会に出場することはもちろんですが、地域などからの依頼を受けてアナウンスをしに行ったり、学校外での活動をもっとしていきたいなと思っています。
小林: 「機械班」は番組制作の勉強をし、前の作品を超えられるような良い作品を作れるようになっていきたいです。そして“NHK杯全国高校放送コンテスト”で全国大会に出場したいです。