自身の楽曲制作やコンサートなどの活動をはじめ、テレビ朝日系報道番組「サタデーステーション」「サンデーステーション」のオープニングテーマの提供、アーティストへの楽曲提供など、多岐に渡る活動をしているジャズピアニストの桑原あいさんに迫ります。
1991年生まれ。洗足学園高等学校音楽科ジャズピアノ専攻を卒業。これまでに9枚のアルバムをリリースし、JAZZ JAPAN AWARD2013アルバム・オブ・ザ・イヤー、第26回ミュージック・ペンクラブ音楽賞、JAPAN TIMES上半期ベスト・アルバム(ジャズ部門)など受賞多数。またモントルー・ジャズ・フェスティバルや東京JAZZ、アメリカ西海岸ツアーなど国内外を問わずライブ活動を精力的に行う。2019年8月18日に全編ディズニー楽曲のカバー・アルバム「My First Disney Jazz」をディズニー・オフィシャルとしてWalt Disney Recordsよりリリース。
ピアノを始めたキッカケを教えてください。
私はピアノの前にエレクトーンから入っていて、始めた時のことは覚えていないんですけど、4歳の時だったと思います。姉が2人いて今は2人とも作曲家なんですけど、姉が音楽教室に通っていたので、私も通い始めた感じですかね。小学4年生の時には初めて出たコンクールで日本一になったんですけど、その時に演奏した曲のベースに感動して「こういう音楽をずっとやりたい」と思って。その時から「自分には音楽しかない」とわかっていたんだと思います。コンクール前とかは朝の9時から夜中の1時とかまで練習していたんですけど、 “やめたい”と思ったことはなかったんです。物心がついた時には音楽があったので、やめ方がわからないというよりかはやめる意味がわからないって感じでしたね。
そこからどのようにピアノに転身されたのですか?
中学2年生までエレクトーンをやっていたんですけど、すでにジャズには出会っていたので「いつかピアニストになるんだ」とは思っていたんです。それで中学2年生になったくらいの時に「そろそろピアノにいかないとまずいんじゃないか」という焦りが出てきて、エレクトーンをやめて。どうしようかなと思っている時に、一番上のお姉ちゃんのピアノの先生が声を掛けてくださって。その先生は私のエレクトーンの演奏もずっと見てくれていて、私の演奏にすごく感動したと言ってくださる先生で、その先生のご自宅でクラシックのピアノのレッスンを始めました。だけど、エレクトーンとピアノって全く違う楽器なので最初は全然うまくいかなくて。でもその先生が常に私に自信をつけてくれたんです。中学3年生になって、進路に迷っている時には「ジャズコースがある音楽学校があるよ」と洗足学園高等学校のパンフレットを持ってきてくれて。そこの学校に入学してさらにピアノの幅を広げていった感じです。
桑原さんが思う音楽の魅力を教えてください。
ありすぎますよね。 “人だな”って思うところかな。音楽には人が出るんですよ。その人が一音出すだけでも出るんです。だから人を感じられるところが素晴らしいと思います。あとはやっぱり純粋に楽しいものだと思います。“音を楽しむ”と書いて“音楽”なので当たり前なんですけど、めちゃくちゃ練習しないといけない時とかって、音楽は楽しいものだということを見失うことがあると思うんです。以前私が超大御所のドラマー、スティーヴ・ガッドと共演した時に「自分が一番気持ちよくないとお客さんは何も楽しくないんだよ」って言われて。多分私がいろいろなことを考えすぎて楽しめていないっていうことを彼は察したんでしょうけど、それを言われてから肩の力が抜けてすごく楽になったんです。やっぱり言葉では伝えられない何かが伝わることもあるし、音楽は素晴らしいツールだと思っています。
楽器を頑張る高校生に上達するコツを教えてください。
耳で盗むことですかね。例えばピアニストだったら、好きなピアニストの曲を聴いて、その曲を流しながら自分も一緒に弾いてみたりすると、ニュアンスが全く違うことに気づいたりするんです。あとは視野を広げること。人と一緒にやることはすごくタメになると思います。例えば吹奏楽部の子だったら自分の楽器の譜面だけを見るのではなくて、フルスコアの楽譜を見てみること。そうすると、「ここにも私と同じフレーズを弾いている子がいた」とか「この楽器は私の楽器のこのフレーズに対してこういうフレーズを弾くのか」とか、音楽に対して愛着が湧いてくるんですよ。他のところに目を向けるだけで世界が変わって見えたりするんです。それがすごく楽しいし、やっぱり人と繋がっていると思えることって、絶対にポジティブな影響を与えると思うので、それはやってみてほしいですね。
『My First Disney Jazz』NOW ON SALE!!
桑原あいのピアノを中心に、ゲストミュージシャン、ヴォーカリストを迎え、ディズニーの名曲をジャズ・アレンジ。『アラジン』『美女と野獣』『トイ・ストーリー2』『モンスターズ・インク』『塔の上のラプンツェル』『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』など数々の名作の楽曲がジャズ・アレンジになって新たな魅力を引き出されている。
UWCD-1047 ¥3,300(tax in)
公式サイト>>>http://aikuwabara.com
YouTubeチャンネル>>>https://www.youtube.com/user/aikuwabara
Twitter>>>@aikun_4649
Instagram>>>aikuwabara_official