vol.5 気になるけどなかなか聞けない オカネのハナシ

今を生きる人すべてにとって身近な存在でありながら、あまり知らない“オカネのハナシ”。高校生が分かりやすい視点から、税理士・水村先生が“オカネ”について教えます!

税金って何に使われているの?

前回のコラムでは、皆さんが普段支払っている消費税についてお話ししましたが、納税=損というわけでは決してありません。納税は日本で生きるためのルール(憲法)ですし、私も仕事をして収入を得た分はきちんと納税しております。ただ、財布の中からお金が出ていくことは喜ばしいことではないですし、納得して財布から旅立って欲しいとは考えています。

さて、今回は集められた税金はいったい何に使われているのか調べてみたいと思います。
下のグラフを見てください。こちらは国税庁が発表している税金の使われ方をグラフにしたものです。

vol.5 気になるけどなかなか聞けない オカネのハナシ

このグラフを見てみると、みなさんが日本で生活するために様々なものに対してお金が使われていることがわかります。ちょっと中身を見てみましょう。

まず、一番大きな割合を占めているのが社会保障関係費ですね。これは年金や医療費・介護・子育てなどみなさんが健康に生活するための費用に充てられています。次に多いのが、国債費です。国債費とは今までに国が行った借金やその借金の利息を支払うために充てられています。その他、道路や住宅を整備するための費用や教育・研究、そして国防などに税金が使われているのがわかります。

みなさんの身近な例で行くと、警察官や消防士、救急隊の方々は町の安全を守ってくれていますが、その方々の給料は税金から支払われています。
他にも、小学生には約89万円、中学生・高校生には約100万円が毎年教育費として税金から賄われています。小学校6年間、中学校3年間、高校3年間を合計すると一人当たり1,134万円も教育のために税金が使われています。もう少し勉強しようという気持ちになりますよね(笑)。

さてさて、みなさんが昨日買ったジュースにかかっている消費税の積み重ねが、生活に必要なサービスに充てられていると思うと感慨深いですね。みなさんにも社会の一員であることを実感していただきつつ、勉学に励んでいただきたいと思います!

気になるけどなかなか聞けない オカネのハナシ