正則学園高等学校 花いけ男子部「生花と向き合い、自分自身とも向き合う」

正則学園高等学校 花いけ男子部「生花と向き合い、自分自身とも向き合う」

全国の高校生のNEWSをお伝えする“全国高校生NEWS”。第21回は、正則学園高校の“花いけ男子部”。自らの青春を“花”に捧げ、数々の華麗な作品を創り出す“花いけ男子部”を紹介します。

生花と向き合い、自分自身とも向き合う

東京都にある男子校・正則学園高校の“花いけ男子部”はその名の通り、“花をいける男子”の部活。部員は12名おり、昨年まで有志の活動だったものが、本年度より正式な部活動となりました。

花いけ男子部の発足は3年前。高校生が即興で花をいける大会“全国高校生花いけバトル”の開催を目にした、現在の顧問・小嶋先生の一声によって歴史が始まります。学校の文化祭イベントの一つとして、卒業生とその父母が中心となって行った生け花を目にした小嶋先生が、その華やかさに魅了され、“男子校だからこそ花を”と、自身が担当していたクラスに“全国高校生花いけバトル”への参加を呼びかけたところ、第一期生となる6名の生徒が手を挙げました。顧問の小嶋先生は、「花に関することは、どちらかというと女性のイメージが強いが、男子だから、女子だから、と性別だけでチャレンジを諦めるのはもったいない。“花いけ”には男子校だからこそ挑戦してほしかった」と、当時を振り返ります。

しかし部は発足したものの、全員が“花いけ”初心者。技術を学ぶために、卒業生とその家族が営む花屋に出向き、練習を始めました。最初は数種類の花しか知らなかった部員たちは、生花に触れることで花の特徴や種類を覚えていくことになります。また実際に作品を制作するだけではなく、デパートなどで行われる生け花の展覧会に出向き、他の作品を目で見て学ぶということも行いました。そして数ヶ月後には初めて“全国高校生花いけバトル”に出場。現在は、同大会にて関東大会を勝ち抜き、全国大会への出場を目標に日々活動に励んでいます。

正則学園高校の“花いけ男子部”は、大会に出場すること以外にも、学校の玄関に飾る花を月に1回のペースで制作。さらに、文化祭などでも“花いけ”を披露するなど、男子校にたくさんの“花”を生み出してきました。「同じ花材を使用していても、作る作品が人によって違うのが面白い」と“花いけ”の魅力を語ったのは2年生の中林くん。最後に小嶋先生は「“花いけ”は、命ある草花を生けさせてもらっている。そういった感謝を忘れないでほしい」と部員に対する想いを話してくれました。生の花を作品へと昇華させる“花いけ男子”たちは、作品を通して花の個性、自分自身の個性とも向き合っているのです。

正則学園高等学校 花いけ男子部「生花と向き合い、自分自身とも向き合う」

東京都主催の「アートにエールを!」プロジェクトで披露した作品。

正則学園高等学校 花いけ男子部「生花と向き合い、自分自身とも向き合う」

▲2020年4月の入学式の際にいけた作品。

正則学園高等学校 花いけ男子部「生花と向き合い、自分自身とも向き合う」

▲TBS『マツコの知らない世界』“花いけの世界”収録時の作品。

正則学園高等学校 花いけ男子部「生花と向き合い、自分自身とも向き合う」

▲▲学校の玄関先には、7本の竹にいけた花々が並びます。




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正則学園高等学校
東京都千代田区にある私立の男子校。部活動では、運動系13、文科系12の部・同好会があり、自由参加にもかかわらず全校生徒の約75%が参加するなど、部活動が盛んな学校としても知られています。生徒一人ひとりの個性を大切に考える正則学園高校では、花いけ男子部の他にも、ビッグバンド部やeスポーツ同好会など、多種多様な部・同好会が設けられ、授業の中だけでは得られない貴重な体験ができる場となっています。




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