『阪急電車』や『図書館戦争』など、その多くが映像化されているベストセラー作家・有川浩の同名小説を実写映画化した『レインツリーの国』が映像配信サービスdTVで独占配信スタートした。
主人公は、東京で働く根っからの関西人、向坂 伸行。実家の引っ越し作業中に見つけた思い出の小説「フェアリーゲーム」について、結末を調べるために検索した時に個人ブログ「レインツリーの国」を見つける。
そこに書かれた「フェアリーゲーム」の感想に共感し、思わずメッセージを送信してしまった伸行は、サイトの管理人「ひとみ」とメールをやりとりする仲に。顔もしらないまま言葉を交わしていくうちに「ひとみ」に惹かれた伸行は「会いたい」と伝えるが、「ひとみ」は直接会うことに躊躇する秘密を抱えていた。その秘密とは?そして、不器用にお互いを思うふたりの行く末は?
伸行を演じるのは、ドラマ『信長のシェフ』『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』など、幅広い作品で役者としての実力を示してきたKis-My-Ft2の玉森裕太。関西弁のノリをばっちり体現しつつ、実直ゆえに時に空気が読めずに突っ走る伸行を愛嬌たっぷりに演じる。
管理人の「ひとみ」こと人見利香を演じる西内まりやは、今作が実写映画初出演。まっすぐな伸行に惹かれながらも、公にしたくない秘密を抱えるという複雑なヒロイン像に注目。「秘密」ゆえに素直になれず、お互いを強く想いながらもすれ違っていくふたりがゆっくりと歩み寄って変化していく描写、共感性の高いセリフの数々など、有川浩の繊細な世界観を堪能できる。
そして、実は「ひとみ」だけでなく伸行も人に話しづらい事情を抱えているのですが、その鍵を握る伸行の父を演じるのは、惜しまれつつ2018年に他界した名優・大杉漣。闘病中の寡黙な役柄を深みを持って演じる存在感は必見です。
■『レインツリーの国』作品概要
ベストセラー作家・有川浩の人気小説を、同じく有川原作の『阪急電車 片道15分の奇跡』を手掛けた三宅喜重監督が
実写映画化。
(C)2015「レインツリーの国」製作委員会