スポーツの分野で優れた成果を挙げた個人または団体を顕彰する2021年度「朝日スポーツ賞」が決定した。受賞したのは大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手です。投打の「二刀流」が評価され、大リーグのアメリカン・リーグ最優秀選手(MVP)に選ばれた。
大谷選手は大リーグで長らく封じられてきた投打同時出場で結果を出し、球史に残るシーズンをつくりました。登板した23試合のうち、20試合で打席に入り、今季の活躍には「あのベーブ・ルース以来の記録」といった表現も多用されました。野手としては155試合に出場し、本塁打では、松井秀喜さん(ヤンキース)が2004年に記録した日本選手最多の31本を更新し、本塁打王のタイトルまで2本差の46本をマークした。投手では9勝2敗、156奪三振、防御率3・18と、エンゼルスのエース格となって活躍、走っては、ア・リーグ5位の26盗塁を記録した。
7月の球宴では、史上初めて投手と指名打者の両方で選ばれた。ア・リーグMVPだけでなく、今季最も活躍した指名打者に贈られる「エドガー・マルティネス賞」などにも輝き、打撃に、投球に、走塁にと、規格外の活躍で、数々の日本選手の記録を作った。
贈呈式は来年1月28日に東京都内で行われる。
【受賞者の略歴】
大谷翔平(おおたに・しょうへい)
1994年、岩手県生まれ。小学2年から硬式のクラブチームで野球を始める。岩手・花巻東高では2年夏と3年春に甲子園出場。3年夏の岩手大会で高校生史上最速の160キロを記録し、ドラフト1位で日本ハムへ入団。4年目の2016年シーズンはパ・リーグMVP。2018年からメジャーへ挑戦し、新人王。
【朝日スポーツ賞について】
スポーツの分野で優れた成果を挙げた個人または団体に贈ります。1929年に創設した朝日賞(体育部門)、1975年度 に独立した朝日体育賞の基本精神を受け継ぎながら、1989年度からは対象をプロにも広げ、「朝日スポーツ賞」としてさらに充実させました。本社内の委員会で年間の記録などをもとに慎重に審議し、受賞者を決定します。