さまざまな活動に励む高校生にスポットを当てるSpotlight。2020年まで掲載してきた本企画がこの度復活! 復活後の初回、通算39回目となる今回は、長野県にあるエクセラン高校の美術部。高校には珍しい“美術科”が設置されているエクセラン高校の、精鋭が集まる美術部を紹介します。
※撮影時のみマスクを外しています【部員数】 2年生:10名、3年生:12名 計:22名
【実績(2021年度主なもの)】
◇第22回高校生国際美術展 優秀賞
◇高校生ボランティア・アワード2021 大会ロゴマーク 優秀賞
◇第5回鉛筆デッサンコンクール 入選
◇第13回 美術工芸甲子園 審査員特別賞・優秀賞
◇高校生ファッション画コンテスト2021 入選
◇全国高校生 何でも、アリ。 Creative Award 2021 銅賞
◇ Liquitex THE CHALLENGE 2021 色部義昭賞
◇長野プロデュースデザインコンテスト 3部門優秀賞
Activity>>美術科設置校ならではの、多彩な芸術で溢れる部活動風景
エクセラン高校・美術部
県内の高校で唯一美術科を有するエクセラン高校。美術科では2年次より、“絵画専攻”“彫刻・工芸専攻”“デザイン・メディア専攻”“コミュニケーションアート専攻”の4つの専攻にわかれ、専門的に学んでいきます。美術科の生徒の多くが美術部に所属し、さまざまなコンテストやワークショップなどに参加。また、地域の公共施設などで展示される作品も多く手掛けています。
部活動を行う部屋は複数あり、とある部屋の一角には陶芸用のろくろが! 先生の指導を仰ぎながら、ろくろを回す姿はエクセラン高校美術部ならではの光景です。
Interview>>他の作品からインプットして、自分の作品でアウトプットすることが大事
― 美術に興味を持ったキッカケを教えてください。
久保田: 私は保育園の時です。お絵描きをして遊んでいる時に、絵が上手な子がいて。その子が羨ましくて、絵を模写したりして、そこから絵が好きになりました。
若林: 私も保育園の時です。みんなで集まって、クレヨンとかで絵を描いて見せ合いっこをして「上手だね!」ってよく言い合っていました。そこから小学生、中学生と大きくなるに連れて、「やっぱり自分には絵しかないな!」って思っていましたね。
― お互いの作品にはどんな印象を受けますか?
若林: 私から見た先輩(久保田さん)は、人体を作っているっていうイメージです(笑)。
久保田: 小さい子って絵で人を描くことが多いじゃないですか。だからそこからの延長なのか、自然と人間を描いている感じですね。私は授業の専攻が“彫刻・工芸専攻”なので、彫刻やワイヤーなどの工芸で人体を作ることもあります。
若林: 人体的なアーティストっていうイメージです(笑)。
久保田: 若林さんが描く絵は、イメージ的にぴったりで。色がいつもパキパキしていて、迫力のある絵を描いているイメージです。
― 部活を通じて学んだことを教えてください。
久保田: 技術面で言うと、あまり人の作品と自分の作品を比べるのは良くないって言うんですけど、比べることで自分の技術を向上していくのも大事だと思いました。自分の美術を否定するとすごく落ち込むのですが、でもやっぱり本当に上手くなりたい人って、人の絵を見て落ち込んでも、そこからどんどん上達することができると思うんです。だから、先輩が描いた絵とかをジッと見て研究することもありますし、他の作品からインプットして、自分の作品でアウトプットすることが大事だなと思っています。
若林: 私は、授業や部活でワークショップなどに足を運ぶのですが、そういったところで美術だけではない芸術に触れる機会もたくさんあって。思っていたよりも芸術は身近にあるんだなということは学ぶことができました。
― 今後の目標を教えてください。
若林: 以前、虎が台所にいるという絵を描いたことがあって(※右ページ右下写真参照)、それに繋がるような連作をしたいと思っています。日常に猫科の動物を紛れ込ませるような作品を作っていきたいです。
久保田: 私が最終的にやりたい仕事は美術に関わることではなくて……。以前、タツノオトシゴを描いたことがあって、それがすごく楽しかったんです。海の生物が好きなので、水族館に関わるような仕事がしたいと考えています。水族館によくあるようなイラストボードに、自分の作品もどうにかねじ込んでいきたいですね(笑)。
Report>>美術部に欠かせない3つのもの
Person>>美術部の○○なヒト!!
北原和生(3年)
お水をこぼした時に、すぐに気づいて一緒に拭いてくれた!(竹内さん・2年)/気遣いがすごい! 落ち込んでいる人がいるとすぐに気づいて話しかけている(鈴木さん・3年)/お菓子をいっぱいくれる!(元島くん・3年)
水上朝日花(2年)
描くのが速いのに、一つ一つの作業が正確で仕上がりが一番速い(竹内さん・2年)/すごく繊細で丁寧なデッサンをしている(鈴木さん・3年)/デッサンに限らず、作品を見ると2年生とは思えないレベル(元島くん・3年)