さまざまな活動に励む高校生にスポットを当てるスポットライト。今回は山口県立山口農業高等学校西市分校のボート部。高校から競技を始める人がほとんどという競技・ボートで、自身の可能性を開花させるために日々努力する高校生を紹介します。
【部員数】3年生:1名、2年生:4名、1年生:7名 計:12名
【実績】
<令和元年>
◇全国高等学校総合体育大会 男子シングルスカル(準決勝進出)、男子舵手付きクォドルプル、男子ダブルスカル、女子ダブルスカル 出場
◇国民体育大会 少年男子ダブルスカル ベスト16、少年女子ダブルスカル 出場
<令和2年>
◇やまぐち県高校生2020メモリアルカップ 男子ダブルスカル1位、女子シングルスカル1位
<令和3年>
◇全国高等学校総合体育大会 男子シングルスカル 出場
◇国民体育大会中国ブロック大会 少年男子ダブルスカル2位(三重国体出場権獲得)
※新型コロナウイルスの影響で中止
水上でボートに乗り、オールを使って漕ぐことで順位を競うスポーツ。競技は主に湖などで行われ、高校生は1,000mのコースで速さを競い合います。1人でボートを漕ぐ“シングルスカル”から、8人でボートを漕ぐ“エイト”まであり、ボートに乗る人数・ボートを漕ぐ際に利用するオールの本数で種目が変わります。風の強さや風向きによって戦い方を変える、自然を舞台にした奥深いスポーツです。
― ボート部に入部したキッカケを教えてください。
吉冨: 僕は運動が好きだったので運動部に入りたいと思っていたのですが、球技がめちゃくちゃ下手で(笑)。球技ではない運動部ということで、ボート部に入ることにしました。
松野: 僕ももともと運動が好きで、他の運動部に入ろうかなと思っていたのですが、ボート部の顧問の先生から誘っていただき、体験入部に行って、それがすごく楽しくて入りました。
― ボートの魅力を教えてください。
吉冨: ボートって後ろ向きに漕ぐので、自分より速い相手の位置が見えないんですよ。さらに競技自体も1,000mという結構長めの距離を漕ぐので、自分自身と向き合い、自分自身と戦う競技だと思っています。そこが魅力ですね。
松野: ボートはやっぱり漕ぎ切らないといけないので、“自分に負けちゃダメだ”という根気が鍛えられるところが一番の魅力だと思います。
― お互いの選手としての印象を教えてください。
松野: (吉冨)先輩は速さもありますし、体力があるので途中からの伸びがすごくて、僕は中盤から抜かされることが多いです。僕も体力をつけて勝てるように頑張りたいです。
吉冨: 松野くんは僕とは全く逆で、スタートダッシュが僕より速くて、短距離の250mだと歯が立たないです。
― 部活動で印象に残っていることを教えてください。
吉冨: 僕は中学校の時にバドミントン部に入っていたのですが、その時と比べると、ボート部の大会は他校の人との距離がすごく近いなと思います。みんなフレンドリーなので、良い意味でラフな雰囲気で大会ができるという点が印象に残っていますし、ボートの好きな部分です。
― 部活動を通じて身についたことを教えてください。
松野: 僕は入部したばかりの頃は筋肉が全然なかったのですが、日々練習をしていくうちにパワーがついてスピードが出せるようになり、それが自信に繋がっているかなと思います。パワーがついたことでメンタル面も鍛えられましたね。
― 今後の目標を教えてください。
吉冨: 1年生の時は、同学年の中では結構勝てていた方なのですが、今は体格差が出てきて負けるようになってしまって。だから最後の大会までにはリベンジしたいなと思っています。
松野: 僕は、1年生だけが出る大会では結構勝てていたのですが、2年生になってからの大会ではどうなるかわからないので、次の大会に備えて自分を追い込み、勝てるように練習を頑張っていきたいと思います。
練習場所にバスで移動する時に、みんなに話しかけて車内を盛り上げてくれる(内山くん・2年)
いつも明るくて、いるだけで周りが明るくなる!(吉冨くん・3年)
校内の全員が知っているくらい元気な人!(松野くん・2年)
瞬発的な力なら、部内イチ!(吉冨くん・3年)
普段の生活面でも、みんなができないような力仕事を引き受けてくれる(松野くん・2年)
自分でもパワープレイヤーとしてのキャラクターを確立している(内山くん・2年)