さまざまな活動に励む高校生にスポットを当てるスポットライト。
今回は、島根県立浜田水産高等学校の弓道部。道場・指導者・部員数など恵まれた環境で伸び伸びと自身を高めていく高校生に迫ります。
弓道部
【部員数】1年生:6名、2年生:9名 計:15名
【実績】
◇第65回中国高等学校弓道選手権大会島根県予選 女子個人の部1位、男子団体の部5位
◇令和4年度 島根県総合体育大会 男子団体4位
◇令和4年度 国民体育大会 弓道競技最終選考会 女子個人1位
弓道って?
1立ち(1セット)で4本射る矢が何本的中するかで競い合う競技。4本中4本が的中した場合を「皆中」と言い、この「皆中」が出た際、観客は敬意を込めて拍手をします。また、弓を弾く動作を八つの節に分けて「射法八節」と言い、これを正確に行うことで的中率は高くなります。その時の精神面が矢に伝わりやすいことから、精神の鍛練になるとも言われるスポーツです。
― 弓道部に入ったきっかけを教えてください。
新田: 僕はもともと中学の時には文化部に所属していたのですが、高校に入って部活動見学で弓道部を見た時に面白そうだなと思い、入部を決めました。
松村: 私も中学校では文化部だったのですが、中学生の時に『ツルネ』という弓道を題材にしたアニメを観て“弓道かっこいいな”と思い、高校から弓道部に入りました。
― 実際に入部してからはどうでしたか?
新田: 1年生の時はまず弓道の動作の名前だけを覚えました。その後に動作を覚えながらだんだん力をつけていき、“巻藁”という藁でできた的に向かって射る練習をして。先生や先輩に教えてもらいながら、1ヶ月間くらいはそれを続けていましたね。僕は最初の頃、弦が顔の横を通る時の風が怖かったのを覚えています。
松村: 私は『ツルネ』で弓道のイメージはなんとなくできていたのですが、実際にやってみるとすごく難しいと感じました。女子だと力もあまりないので、弓を引くのが大変でしたね。
― 弓道の魅力を教えてください。
新田: 弓道は個人競技だと思われがちなんですけど、団体戦というのもあって、僕はそれがすごく好きです。大きな大会だと1チーム5人で構成するのですが、みんなで1本ずつ点数を稼いでいく感じが楽しいなと思います。
松村: 私はやっぱり矢が的に当たる時の音が気持ちよくて大好きです。
― 浜田水産高校弓道部の強みを教えてください。
新田: 男子は人数が多い方だと思うので、団体のメンバーを組みやすいかなとは思います。団体のメンバーは部内で競い合うので、その時だけみんながライバルになります。女子ももう少し人数が増えて一緒に出場できればいいなと思っています。
― 部活を通じて学んだことを教えてください。
新田: 成長する早さがみんな違うので、後輩の1年生が入ってきてからは、いっぱい打ちたがる子を抑えながら他の後輩も育てていくという難しさを感じました。だけど先輩として後輩の成長を見ていけるのは楽しいですね。
松村: 私は副部長になってから周りが見えるようになりました。1年生の練習を見たり、練習以外のところでも例えば弦を張り直すのを一緒に見たりと、気を回さないといけない場面が増えたので、視野が広がったかなと思います。
― 今後の目標を教えてください。
新田: 男子は団体でインターハイ出場を目標にしているので、それに向けて頑張っていきたいです。
松村: 女子は今3人なんですけど、前回大会は諸事情で2人しか出られなかったので、今度は3人で大会に出たいなと思っています。