『呪術廻戦』や『BANANA FISH』といった話題作の声優を務め、アーティストとしては武道館単独公演を成功させるなど、声優・アーティストとしてマルチに活躍する内田雄馬。そんな彼が、11枚目となるニューシングル『Salt & Sugar』をリリース! 本作に込めた想いや、アーティストとしてのアピールポイント、声優を目指すきっかけなどについて聞きました。
高校時代に声優を志し養成所に通いはじめ、2017年、第11回声優アワード新人男優賞を受賞。これまで『BANANA FISH』(2018年)、『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』(2020年)、『呪術廻戦』(2020年)といった話題作の声優を務める。さらに、2018年5月30日に歌手デビュー。伸びやかなヴォーカルとキレのあるダンス、人を惹きつけるパフォーマンスを武器に音楽活動でも幅広い表現力を発揮し、各方面から注目を集める。これまでにシングルを10枚、アルバムを2枚リリースし、2022年11月には初の日本武道館公演を2daysともソールドアウトさせるなど、精力的に活動中。
4月12 日にリリースされるシングル『Salt & Sugar』はどんな楽曲になっていますか?
すごくポップな楽曲で、この季節にぴったりの爽やかなナンバーになっています。『Salt & Sugar』というタイトルにある通り、“塩と砂糖”という2つのものをテーマにしていて、一見役割の違う2つのもの、交わることのなさそうな2つのものが混ざった時に面白いことが起きるんじゃない? というようなワクワクをテーマにしています。この楽曲はTVアニメ『THE MARGINAL SERVICE』のEDテーマになっているのですが、この作品は、《地球人》と《境界人》という2つの存在が敵対する構図になっていて。だけど正義と悪って片方から見た面でしかなくて、見え方によって入れ変わるものじゃないですか。その“相対する2つのもの”を内田雄馬としてどう表現するかということを考え、役割の違うもの同士が手を取り合って、素敵なことに繋がればいいなと。自分の中になかったものを新しく取り入れてみてほしいという気持ちがあり、今回の楽曲になりました。
内田さんご自身は、知らないものは積極的に取り入れられていますか?
今は取り入れていますが、昔からそういうわけではなかったです。知らないものに対して“怖い”という気持ちの方が勝っていて……。そのもの自体を知りもせず“周りの人が良くないと言っているから良くないんだろうな”と思うことも多かったですね。でも実際ってそうじゃなくて、他人の意見と自分がどう思うかって全く違うものなんですよ。それを自分がよく知りもしないくせに“みんなが言っているからこうだ”と決めつけてしまうのは、もったいないなと思ったんです。いざ知ってみたら自分にとってはすごく素敵なものになるかもしれないし、その可能性って世の中にはすごくたくさんありますよね。だから、自分が知らないものは調べてちゃんと知ってから解釈した方がいいなと思うようになりました。知った結果苦手だったというのも、それはそれで良いですが、知ってもいないのに答えを決めるのはすごくもったいないなと思います。
『Salt & Sugar』のMVはどんなものになっていますか?
『Salt & Sugar』の“塩と砂糖”を“ソルト”と“シュガー”という2人のキャラクターに見立てて描いています。もともとは違う空間で生活を送る2人が、最終的には同じ食卓に着くという流れで、“全く違う2人でも互いに歩み寄って、一緒にご飯を食べたら美味しい!”というMVを作りました。違う存在だから分かり合えないということではなく、違うなりにお互い良いところがあって、それが混ざり合うことで、良い化学反応が生まれることもあると思うんです。良いところ同士を掛け合わせてみることで、自分の知らない景色や世界に繋がったりするんじゃないかと。僕自身、知ってみることで変わったことってたくさんあるので、そういうことを今回の楽曲で伝えられたらいいなと思っています。
5月からは6都市を回る3年半ぶりのライブツアー『Keep in Step with』も開催されますが、ツアーへの意気込みをお願いします。
3年半ぶりのツアーということで、久々な感じはしますね。僕の音楽に普段触れていただいていても、首都圏までライブを観に来るのは難しいという方がいらっしゃると思うので、僕自身がツアーという形で会いに行けるのはすごく嬉しいです。今の段階では声出しもできる想定でいるので、より一体感を感じられる1日になるのかなと思っています。やっぱり声が出せると、その日のお客さんの空気感がすごく色濃く出るなと思っていて。今回は9公演あるのですが、公演ごとにファンのみんなとどんなコミュニケーションができるのかなというのが今からすごく楽しみです。
内田雄馬さんのライブの魅力を教えてください。
「ライブでは必ずこれをしてください」ということは全くないです。ライブはステージ上の僕らと、来ていただいたあなたとの対話なので、もちろんおひとりでも大歓迎です。実際に一人でいらっしゃる方もたくさんいるので、もしかしたらその中で友達ができるかもしれないし、怖がらないでほしいというか(笑)。身ひとつで来ていただいて大丈夫ですので、気楽に遊びにきてください!
アーティスト・内田雄馬としてのアピールポイントを教えてください。
内田雄馬は一人では何もできないんです。もちろん歌ったり表現することは僕がやるのですが、その楽曲を作ってくださるクリエイターの方達がいて、MVを作るとなったら映像の監督さんや制作のスタッフさんがいて。さらにスタイリストさんやメイクさん、事務所やレコード会社、全部をまとめてくれるプロデューサーがいます。僕だけだと考えつかないこと、僕だけだとできないことを、周りにいる方達が全力でやってくださっているから、面白いものになっているんです。内田雄馬とは、みんなで作ったものを楽しむコンテンツだと思っています。そしてそこには、僕の音楽を聴いてくださっているファンの方ももちろん入っています。僕は“内田雄馬の音楽はこうだ”と提示する気はないので、聴いてくださった方各々の解釈で楽しんでいただければなと思っています。
声優を目指したきっかけを教えてください。
もともとお芝居に興味があったのですが、僕はあまり身長が高くないこともあって、自分でその道を一度諦めたんです。それが小学生の頃だったんですけど、高校生になって進路を考えた時に、どうせなら自分の興味があることをやってみたいと思い、見た目ではなくて声だけでお芝居ができる声優を目指そうと思って、高校3年生の時に声優の養成所に通い始めました。それまで僕は、何かを目指して頑張るという経験があまりなかったので、声優を志している仲間と一緒に、目標に向かっていくのはすごく楽しかったですね。
声優を目指す高校生にメッセージをお願いします。
声優という仕事に限らないのですが、とにかく体は鍛えておいた方がいいと思います。健康な体があれば、何をするにしても本当に楽。だから、それを維持できるように心がけるといいと思います。逆に“声優になるには絶対にこれをしないといけない”みたいなことは、正直全くないです。アニメが好きじゃないといけないかと聞かれたら、別にそういうわけでもないですし。ただ大前提として、僕は声優という仕事は“声を使って演技をする仕事”だと思っています。今の時代、タレント性がある声優さんもいますし、僕のように声優をしながらアーティストをする人もいます。だけどやっぱり声優は声のお芝居が基本なので、好きだろうが嫌いだろうが、大前提として “声のお芝居”に興味が持てないと難しいと思います。
高校生にメッセージをお願いします。
人生の中でたった3年間しかない高校生活を、精一杯楽しんでほしいです。あとは自分が好きだと思ったものには、積極的に足を踏み入れてみてください。学校生活を送る上で、苦手な教科とかもあると思うのですが、そこに精一杯挑むよりも、好きになったものを伸ばしていく人生で良いと思います。自分の興味があるものに積極的に足を踏み入れていけば、自分にとって楽しいと思える未来に繋がっていくはず。未来のチャンスは今の自分が作るんです。ぜひ自分の好きなものを探して、高校生活を楽しんでください!
■RELEASE
11th Single『Salt & Sugar』
2023.4.12 ON SALE!!
“2つの異なるものが混ざり合うと、素敵なことが起きるかもしれない”といった想いが込められた、爽やかなポップチューン。内田雄馬自身が出演するTVアニメ『THE MARGINAL SERVICE』(2023年4月11日放送開始)のEDテーマにも起用されている。
■内田雄馬 INFORMATION
公式サイト:https://www.uchidayuma.com
Twitter:@yuma_u_official