さまざまな活動に励む高校生にスポットを当てるスポットライト。
第49回は、正則学園高等学校の花いけ男子部。さまざまな大会・イベントに出場、さらにメディアにも出演し、花いけの魅力を第一線で伝える高校生に迫ります。
【部員数】
1年生:6名、2年生:7名、3年生:3名
計:16名
【実績】
◇第三回 高校生花いけバトル 全国選抜大会
第3位(2023年5月)
◇第二回 高校生花いけバトル 全国選抜大会
第3位・個人MVP受賞(2022年5月)
◇第一回 高校生花いけバトル 全国選抜大会
第3位(2021年11月)
◇第五回 高校生花いけバトル 全国決勝大会
第5位 (2022年1月)
◇第六回 高校生花いけバトル 関東大会 準優勝
◇第五回 高校生花いけバトル 関東大会 優勝
◇第四回 高校生花いけバトル 関東大会 ベスト4
◇第三回 高校生花いけバトル 関東大会 準優勝
◎2023年6月18日(日)サンシャインシティ噴水広場にて関東大会開催
スピードと感性が問われる芸術“花いけ”
5分間で花をいけることで、競い合う競技。出来栄えはもちろん、花材や、花の色の組み合わせ、いけている最中の所作なども審査基準となります。2017年からは「全国高校生花いけバトル」が開催されており、注目度も年々増しています。正則学園花いけ男子部は、男子校ならではのダイナミックな花材選びと作品で、観る人を楽しませています。
― 花いけ男子部に入ったきっかけを教えてください。
大石: 僕は学校見学の時に初めて花いけ男子部を知りました。中学時代は部活に入っていなかったので何か経験したいと思っていた時に、顧問の小嶋先生に声をかけていただき入部しました。
下川: 僕は新入生オリエンテーションの学校紹介PVで花いけを見て、面白そうだったので入りました。
太田: 僕も新入生オリエンテーションの時に小嶋先生に「花いけをやってみないか」と声をかけてもらったのがきっかけです。花いけ男子部は勧誘はしつつも、本当にやりたいと思っている人に入ってもらいたいので、花いけに対する気持ちが強い人が集まっているのが特徴です。
― “花いけ”という競技の魅力を教えてください。
太田: 僕自身、3年間やっていてもどんどん違うアイディアが出てきます。例えば、“どうすれば、花を活かすことができるか”や、“この花に対してどんな花が合うか”など、他の作品からインスピレーションを受けることもあって面白いですね。
大石: 空間美を生み出すいけばなの要素をもとに空間美をより大きく捉えることによって作品自体をさらに果てしなくできるものだと思います。花いけという競技は、日本古来の美しさを5分で作らなければいけなくて。短時間で納得のいく作品ができた時の達成感が、魅力だと感じています。
― 部活を通じて学んだことを教えてください。
下川: 小嶋先生は「ごきげんよう」と挨拶をするので、自分も使うようになって。そのおかげで、言葉遣いや挨拶の仕方、お辞儀など人としての礼儀が身についたと思います。そもそもいけばなは謙虚な方が美しいと評価される日本の文化です。花いけ男子部を通じて、そういった姿勢を学びました。
大石: 僕は部活をするまで人とコミュニケーションを取ることが苦手だったのですが、後輩もたくさん入部し、人と関わる機会が増えました。先生方ともたくさん話せるようになって、スムーズにコミュニケーションを取れるようになったことに感謝しています。
― 正則学園高校花いけ男子部の強みはなんですか?
太田: “男子”と聞くと、花いけが雑になってしまうイメージを持つ人もいると思います。だけど実際、部内には繊細な部分を作るのが得意な部員もいるんです。僕らは、男子校という枠組みにとらわれないような作品を作っているところがギャップであり、自分達の強みだと考えています。
― 今後の目標を教えてください。
下川: 5月に行われた全国選抜大会では、3位に入賞できて嬉しい気持ちもあったのですが、3年連続3位という結果に悔しさもあります。なので、来年こそは仲間たちと1位を獲りたいです。また、6月には3年生と出場する関東大会が残っているので、切磋琢磨して優勝できるように頑張ります。