さまざまな活動に励む高校生にスポットを当てるスポットライト。
今回は、岡山県立井原高等学校の男子新体操部。一糸乱れぬ芸術的な団体演技で国内外問わずファンが多い、男子新体操の強豪校を紹介します。
男子新体操部
【部員数】1年生:2名、2年生:2名、3年生:2名 計:6名
【実績】
◇令和3年度全国高等学校総合体育大会 優勝
◇令和2年度全国高等学校総合体育大会 優勝
(過去6度、全国高等学校総合体育大会にて優勝)
男子新体操って?
男女で競技内容が異なる新体操。男子競技には、リング・クラブ・ロープ・スティックといった手具を使用する“個人競技”、4〜6人の選手で手具は使わずに構成される“団体競技”があります。井原高校男子新体操部が取り組む“団体競技”は、2分45秒〜3分ほどの時間の中で、アクロバット技などを多く盛り込んだ演技を披露し、技術や芸術性などで審査が行われ勝敗を競い合います。
― 新体操を始めたきっかけを教えてください。
堀: もともと小さい頃から器械体操を習っていたのですが、小学4年生の時に学校のクラスメイトに誘われて新体操を始めました。
石田: 僕は小学5年生の時に器械体操を習いたくて近くにあった体操教室に入ったんですけど、入ってみたら器械体操じゃなくて新体操で(笑)。そのまま新体操を始めた感じです。
― 井原高校の新体操部に入ってからの印象はどうでしたか?
石田: 中学生まではクラブチームだったので、学校とは全然関係ないところで体操をやっていたのですが、高校で部活動になると先生や友達から活動内容を知ってもらう機会が増えるなと思いました。
堀: 中学生の時に行っていたクラブチームと比べて、日本一を獲るチームの練習はこんなにしんどいんだと思いました。練習量も違いますし、演技も何倍も難しくなるので大変でしたね。
― 新体操の魅力を教えてください。
堀: 新体操の試合では一本の演技で勝負をするので、ミスをしてしまったらおしまいなんです。だからこそ、それまで練習してきた成果が発揮されて、誰もミスをしない完璧な演技が決まった時には、「ここまで一生懸命やってきてよかったな」という気持ちがあふれるので、それはこの競技の魅力だと思います。
石田: 男子の新体操は、アクロバティックなタンブリングや、6人が同時に動く高い同調性が魅力だと思います。
― 井原高校新体操部の強みを教えてください。
堀: 他の高校と比べて、組み技や人が人を投げて何かをするという技が群を抜いていると思います。他の学校がやっていないことを新しく取り入れていて、今までの伝統的な新体操を変えるような演技をしているので、どこのチームにも真似できないような技を詰め込んでやっています。
石田: 他のチームが真似できないという点でいうと、柔軟性もあるかなと思います。I字バランスや開脚は、他のチームには真似できないのではと思っています。
― 部活動を通じて学んだことを教えてください。
堀: 僕は1年生の時からレギュラーに入らせてもらっていて、インターハイにも出場できたんですけど、3年生になって自分よりも下の立場の子たちをまとめる立場になって。そこからはチームのためにどういう行動をして、どういう計画を立てて試合に挑むかということを考えるようになりました。練習のメニューの組み方や、どう言えば相手に伝わるのか、合わない箇所をどうやったら相手ができるようになるのかといった面で、いろいろと勉強になることは多かったです。
石田: 顧問の長田先生には、社会に出て困らないような人間性も育てていただいているので、人間としても成長できたかなと思います。