突然ですが、みなさんニュースは見ていますか?読者のみなさんにとってお金や経済が身近になって欲しいという思いでコラムを書き始めたので、”ニュースを見る”というのが習慣になったり、経済に関する書籍を手に取ってみようと思っていただけることが私にとっての励みです。
さて、日々流れているニュースの中では、未だに戦争のニュースが続いています。私もみなさんと同じく、日本で戦争のない時代に生まれたので、いまが“異常”であるという認識でいますが、調べてみると第一次世界大戦は1914年、第二次世界大戦は1939年にそれぞれ開戦しました。約110年の間に前述以外の戦争も所々で起きています。もしかしたら歴史を考えるとまだ戦時中なのかもしれないと思わされます。戦争が経済に与える影響は大きく、原油価格の高騰は多くのモノの値段を押し上げます。そんな中、日本政府より”賃上げ”の要請が報道されています。”賃上げ”というのは賃金の上昇をことを指していますが、”賃金”すなわち給与について改めて勉強してみましょう。
はじめに言葉の定義から確認をすると、「給与=賃金」というのは、労働の対価として受け取るお金のことです。飲食店で時給1000円のアルバイトをした場合、1000円が1時間当たりの労働の対価です。この場合、100人の接客をしても10人の接客をしても、1時間当たり1000円と決められています。ですから、会社との間に、月給や時給の労働契約を結んでいれば、基本的には仕事のパフォーマンスに影響せず、契約をした金額を受け取ることができます。もちろん、パフォーマンスが悪ければ、減給・解雇が行われる可能性もあります。
フリーランスという言葉を聞いたことがありますか? フリーランスというのは個人事業主の言い換えで、会社に雇用され労働するのではなく、自らが事業主として仕事を受注する人のことを指します。給与が労働の対価である一方で、フリーランスは“報酬”を受け取ります。フリーランスの報酬の受け取り方はそれぞれで・・・
このように成果に応じて支払われることが多いです。イラストレーターの例をあえて時給で換算するのであれば、少ない時間でたくさんの絵を描ける人は、時給が高く、逆にあまり描けない人は時給が少なくなるイメージです。もちろん、クオリティによってそもそもの発注金額が変わりますので、この限りではありません。このほか、YouTuberは再生回数に応じて広告料を受け取る仕組みですから、どんなに長い時間作業をしたとしても、視聴者数が報酬の決め手になるので、報酬の保障がなくシビアな世界であることは間違いありません。
いま雇用とフリーランスの垣根がどんどん低くなってきています。決め手“フリーランスのように働く会社員”もいれば、“会社員のように働くフリーランス”もいます。ただし、大切なお金の問題ですから、自らがどのような契約の元、お金を受け取っているのかしっかりと把握することが大切です。