エンタメ情報Webマガジン「TVマガ」(https://saru.co.jp/tvmaga/)では、脚本家に関するWeb調査を実施し、その結果を公開!
新作ドラマが出そろった時、あるいは新作映画の公開が相次いだ時にどんなポイントで見る作品を選んでいるのだろうか。
出演俳優よりも脚本家で選ぶという方が増えているようだ。さまざまな名作を手掛けてきた脚本家たちの中でもっとも見たいと思うのは誰なのか。
この記事では、「脚本がこの人なら見る!と思う脚本家」について100人にアンケートを実施した結果を、選んだ理由とともにランキング形式で発表!
■1位:宮藤官九郎
第1位は宮藤官九郎。時世をクドカン流に斬り込んだ2024年1月のドラマ「不適切にもほどがある!」がスマッシュヒットとなり、改めてそのセンスと実力を見せつけた。「池袋ウエストゲートパーク」「木更津キャッツアイ」「タイガー&ドラゴン」「流星の絆」、NHK朝ドラ「あまちゃん」、大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺〜」など数々の名作を世に送り出した日本を代表するヒットメーカー。現在は小池栄子主演、宮藤初の医療ヒューマンコメディ「新宿野戦病院」が放送中。新たなクドカンワールドが炸裂している。
選んだ理由
「実績として、これまでクドカンが手掛けた脚本は面白い。ストーリーが単純ではなく、仕掛けや伏線が張ってあることに後で気付くことも多く、緻密に作られている。クドカン脚本おなじみの出演者も多いが、そうした俳優の演技も楽しみの一つです」(ドラゴン)
「ひとつの時代を作ったと言ってもいいくらい時代の空気を捉えることが出来た脚本家です、面白さと人情を混ぜて群像劇を描かせたら右に出る者はいないと思います、重い雰囲気から軽い空気まで自在に操れていると感じ取れるところが凄いです」(しんちゃん)
「笑いのセンスがとにかく素晴らしい!思いっきり笑いに転じた作品もブラックジョークを交えながらも心温まる作品もあって良い。登場人物1人1人のキャラクターと設定がしっかりとあるからか物語が分かりやすい」(もんちっち)
■2位:三谷幸喜
第2位は三谷幸喜。「新選組!」「真田丸」に次ぐ第3弾、2022年放送のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が大きな話題となり、日本を代表する脚本家としての存在感を知らしめた。ドラマ「やっぱり猫が好き」「振り返れば奴がいる」「古畑任三郎」「王様のレストラン」などその主題歌や名シーンまでもが心に残り、語り継がれほどの名作ドラマが多数。さらに映画「ラヂオの時間」「「みんなのいえ」「笑の大学」「THE 有頂天ホテル」「ザ・マジックアワー」など笑って泣ける作品ばかり。俳優を生かすキャラクターひとりひとりの設定、1話ごとのエピソードも繊細に書き上げる三谷脚本への信頼度は絶大。この秋公開の5年ぶり映画、長澤まさみ主演の「スオミの話をしよう」にも期待が膨らむ。
選んだ理由
「大河など真面目な作品から、コメディまでと幅広いです。特にコメディはどれを見ても面白く秀逸なので三谷さんの作品だとわかると見るようにしてます。映画監督としても素晴らしいです」(オールイワン花火)
「舞台でもドラマでも映画でも、三谷作品では、役者さんが生き生きと演技をされているし、世の中にあまり名を知られていないけど、上手な役者さんを使ったりするのも大好きです。あと、必ず笑いがある作品ばかりなのも観ていて、心がほっこりします」(ルビーパンジ)
■3位:野木亜紀子
第3位は野木亜紀子。代表作のひとつは2016年の新垣結衣主演ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」。ほかにも「空飛ぶ広報室」「重版出来!」「アンナチュラル」「獣になれない私たち」「MIU404」「コタキ兄弟と四苦八苦」など話題作が多数。映画「図書館戦争」シリーズ、「アイアムアヒーロー」「罪の声」などどれも高評価。ままならない社会の中で居場所を探しながら、懸命に生きる人々の言葉を緻密な表現でつづる野木作品。この夏公開の「アンナチュラル」と「MIU404」の世界線からなり、満島ひかり主演の映画「ラストマイル」も野木ファンにとっては楽しみなところ。
選んだ理由
「人間同士の繊細なやりとりや感情の揺れ動きを描くのが抜群にうまい。世情を反映した内容を取り込むのもうまく、いろいろと考えさせられるドラマがたくさんあり、魅力を感じます」(あおい)
「全く現実味のないストーリーではなく、いつ自分が主人公のようになるかもしれないというリアルさがあるので、視聴中は完全没入できる作品が多いように感じます。事前に何も知らずドラマを見始めたとしても、エンドロールでやっぱりと野木さんだったんだと名前を見つけて腑に落ちることも多いです」(まみむんめ)
■4位:坂元裕二
第4位は坂元裕二。ドラマでは「東京ラブストーリー」をはじめ、「Mother」「それでも、生きてゆく」「最高の離婚」「Woman」「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」「カルテット」「anone」「大豆田とわ子と三人の元夫」など名作が多数。映画では「世界の中心で、愛をさけぶ」「花束みたいな恋をした」「怪物」と国内外で評価の高い作品が並び、坂元ファンを公言する有名人も枚挙にいとまがない。坂元作品の特徴で魅力でもある独特のテンポ、ムードの会話劇は30年以上前の「東京ラブストーリー」から。2025年公開予定の映画、広瀬すず、杉咲花、清原果耶主演の「片思い世界」はファンにとっては待ち遠しい作品だろう。
選んだ理由
「坂元裕二さんの脚本はコメディタッチの雰囲気を漂わせていながら、人生の核心をつくようなことを描いているんですよね。そういうところが良いですね。特に会話シーンなんかは、ちょっと変わった面白い会話をしてるかと思えばふいに見てる人の心を刺してくることを言う。これが見てて楽しいですね」(名古屋タワー横)
「元々は脚本家の方は知らなかったが、自分が見て面白い、何度も見ているドラマを振り返れば、坂元 裕二さんに脚本が多い。「それでも生きていく」「最高の離婚」「カルテット」、など俳優さんの掛け合いのセリフのシーンなど見ていて面白いし、現実味のある内容が多い。自身で感じていてもうまく言葉に出せない、表現できないことをわかりやすく表現していると思う」(sanwaka)
■5位:バカリズム
第5位はバカリズム。2023年放送、安藤サクラ主演のドラマ「ブラッシュアップライフ」が大ヒットし、脚本家としての実力を世にアピールした。この作品の前にも「素敵な選TAXI」「住住」シリーズ、劇場版化され、自ら主演もした「架空OL日記」、日本テレビ朝の連ドラ「生田家の朝」、「ノンレムの窓」シリーズなど多数の作品を手掛けている。誰もが気にしているけれども言語化しにくい違和感をキャッチし、セリフや世界観に落とし込む技術はバカリズムならでは。これまでネタで磨いてきたセンスと他人にはないモノの見方でつづるバカリズム脚本作品は新たな発見の連続。一回見るとどんどんハマる!
選んだ理由
「本業は芸人ではあるが、普段のネタから「こんな人確かにいるよな」と思わせる鋭い観察力があり、いつもその観察力を生かした作品を作っているから。日常で得たインスピレーションから、びっくりするような内容を作ることで、驚きだけでなく、納得が生まれると思う」(たまごりら)
「セリフやキャラクターの設定など、どれをとっても面白くてセンスを感じるから。男性なのに女性の気持ちや考えていることをものすごくわかっているから、とても不思議だし共感できる場面がとても多い」(あこ)
6位以下
6位:北川悦吏子
7位:岡田惠和
7位:虚淵玄
7位:野島伸司
10位:吉田恵里香
10位:生方美久
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【調査概要】
・調査期間:2024年6月12日〜6月13日
・調査機関:自社調査
・調査対象:18歳以上の男女(性別回答しないを含む)
・有効回答数:100名
・調査方法:Webサイト
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