向上高等学校(神奈川県)放送部が考える“ 私たちのウィズコロナ”

全国の高校生のNEWSをお伝えする“全国高校生NEWS”。第13回目のテーマは“私たちのウィズコロナ”。神奈川県にある向上高校の、休校期間中の体制、さらには放送部員の“ウィズコロナ”を紹介します。

新型コロナウイルスと共存するということ

新型コロナウイルスの影響により、全国の学校で休校措置がとられた2020年前半。神奈川県にある向上高校も3月頭から5月末までの約3ヶ月間が臨時休校となりました。では、休校期間中はどのような体制がとられていたのでしょうか?

まずは一番大きな課題でもある授業面。向上高校では、一部のクラスで2016年よりiPadを活用した授業を展開しており、2020年度に入学した1年生には全員にiPadを配布。全校生徒の3分の1程が学校から配られたiPadを持っており、学校としてもオンライン授業の体制が整っていたため、YouTubeを使った授業が行われました。このオンライン授業を実現するために使われたツールの一つが“Classi”。学校現場に必要なICT機能を揃えている“Classi”を通じて配信授業のURLを生徒に送り、生徒からの質問は“Classi”を通じて受け答えされるというシステムで進められて行きました。

6月に入ってからは分散登校を実施し、生徒は午前・午後の2部に分かれて登校。教頭の水谷先生は「約3ヶ月ぶりに生徒同士、生徒と先生が顔を合わせる機会が増えていくことに安堵しました。」と話してくれました。

6月下旬からは通常登校に戻っている向上高校ですが、アルコール消毒液の設置をはじめ、毎日の検温やマスクの着用はもちろん、部活動内でも独自の感染対策を行っています。放送部では通常は室内で行う発声練習を、ソーシャルディスタンスを保つために屋外で実施。マイクの前には自作のアクリル板を設置するなど、感染防止対策を徹底しているそうです。今回は、そんな放送部員にインタビューを実施。休校期間中の過ごし方や、大会が中止になってしまった際の話などを聴きました。

向上高等学校放送部員の“ウィズコロナ”

学校の休校や大会の中止、さまざまな活動が制限される中で彼女たちが感じていることとは?

向上高等学校(神奈川県)放送部が考える“ 私たちのウィズコロナ”

野呂茜(高3)
オンラインでの授業は、こだわって編集されていてわかりやすく、自分のペースで好きな授業を受けることができたので、いつもより理解がしやすかったです。放送部の大会が中止になってしまったことは、“残念”という言葉では言い表せない虚無感があり、ショックでなかなか受け入れることができませんでした。

向上高等学校(神奈川県)放送部が考える“ 私たちのウィズコロナ”

児玉華音(高3)
部活動の大会が中止になってしまったことについては、今までの努力や練習の成果を発揮できるところがなくなってしまった悲しさが大きかったです。そんな中でも、日々ニュースを見る中で医療従事者の方の活躍を目にし、そういった方々の大切さを実感しました。本当に感謝しています。

向上高等学校(神奈川県)放送部が考える“ 私たちのウィズコロナ”

杉本梨華(高3)
オンライン授業では、わからない部分があるとその場で調べながら進めることができました。進路なども不安でしたが、“Classi”などを通して相談することができ満足です。部活動では、3年生にとって最後の大会が無くなってしまったので、今から引退まで何ができるかということを考えています。

向上高等学校(神奈川県)放送部が考える“ 私たちのウィズコロナ”蒲原夏花(高3)
休校期間中の良かった点としては、学校に行かないので疲れを感じることがなく、自分自身の活動時間が増えました。部活動の大会が中止になった時は本当に悲しい思いが大きく、実際に泣いてしまいました。結果という形でお世話になった人に恩返しをしたかったので、とてもやるせなかったです。

向上高等学校(神奈川県)放送部が考える“ 私たちのウィズコロナ”

冨川風希(高2)
学校に行けない期間はとにかく家にいる時間が長かったため、学校に行けるようになって友達や先生と接するようになってからは精神的にも明るくなることができました。しかし、今でも学校以外ではなかなか出かけることができず、ストレスを発散する場所がないのが少し心配です。

向上高等学校(神奈川県)放送部が考える“ 私たちのウィズコロナ”

木下琴美(高1)
入学しても学校に行けない日が続き、高校生になったという実感がないまま過ごしていた分、学校が始まった時の、高校生になれたという喜びが大きかったです。部活動でもたくさん声を出すことができ、上達したいという気持ちも出てきたので、毎日が充実していて楽しい学校生活を送れています。

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向上高等学校
神奈川県伊勢原市にある私立高校。全37の部活動があり、部活動が盛んな学校として知られています。また、「知識・技能の確実な習得」「思考力、判断力、表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を重視し、ICT教育やアクティブラーニング型授業を積極的に取り入れ、生徒の学力・人間力を真に伸ばす教育を展開。生徒の夢を応援し、学習と部活が両立できる学校です。




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