vol.9 新生活にかかるお金のハナシ

“オカネのハナシ”の読者のみなさま、進級おめでとうございます! そして、新入生のみなさま入学おめでとうございます! みなさまのおかげで、新年度もYOUTH TIME JAPANで引き続きコラムを書かせていただくことになりました。このコラムを読んでお金に興味を持ってもらえる人が一人でも増えるように楽しい記事を書いていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

新生活とお金

さて、新年度ということで、今回は新生活をテーマにしてみたいと思います。このコラムの読者の方は主に高校生ということで、まだ一人暮らしを始めている人は少ないかと思いますが、もし大学生になって一人暮らしを始めたら……と想像しながら読んでもらえると嬉しいです。
私は大学生だった頃、横浜の実家から横浜の大学に通っていたため、一人暮らしに憧れており、よく一人暮らしの友達の家に居候をしていました。念願叶ってついに、大学院進学とともに川崎市の元住吉というところで一人暮らしを始めたのです。私が学生だったころ『オレンジデイズ』というドラマが流行っていて(名作なのでぜひ見てください!)そんな最高な一人暮らしライフが送れるんだろうなと思っていました。しかし理想と現実にはギャップがあり、実際には「ヤバイ! 電気代使いすぎた。今月の家賃足りない!」なんていうことがあるわけです。
実際、大学生の一人暮らしの生活費を書き出してみると、下記のようになります。

家 賃: 60,000円〜80,000円 食 費: 20,000円〜40,000円
水道光熱費: 5,000円〜10,000円 携帯代: 4,000円〜10,000円
生活雑貨代: 3,000円〜8,000円 娯楽費: 5,000円〜20,000円

※都内でのケース

 

これらをざっと計算すると、都内で一人暮らしをすると毎月10万円から17万円くらいかかってしまいます。もちろん人によって節約ができたり、つい遊びすぎてしまったりしてばらつきはあると思いますが、それでも平均的に考えるとこれだけのお金がかかります。
以前このコラムで“高校生の稼げるオカネ”について書いたのですが、その際に社会人が1ヶ月で自由に使える金額が3万円代だったことを考えると、その3倍から6倍ものお金がかかることになります。
もし、将来親からの仕送りで一人暮らしをするのであれば、きちんと感謝してしっかり親孝行をしましょう。

大学進学のために掛かるお金

さらに大学生になった場合、掛かるお金は一人暮らし費用だけではありません。大学の入学金や、授業料もかかります。大学に関わる進学費用は下記のとおりです。

国立(基準額) 私立文科系学部 私立理科系学部 私立医歯系学部
初年度合計(※1) ¥817,800 ¥1,166,922 ¥1,544,962 ¥4,822,395
4年間合計(※2) ¥2,425,200 ¥3,977,697 ¥5,416,925 ¥23,568,949

文部科学省「平成30年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査」より/(国立大学の基準額は文部科学省令による/昼間部/設備・実習費等は除く) ※1 入学金と授業料の合計。私立は他に施設設備を加算 ※2 私立歯科系は6年間で計算

 

決して安い金額ではありませんが、大学生活でみなさんが得る経験や仲間との出会いに掛かる費用と考えられるかもしれません。もちろん高校を卒業してすぐに働き始めるという選択肢や専門学校に通うという道もありますから、何が自分のやりたいことなのか、なんとなくでもいいから探してみるといいでしょう。 さて、大きな金額のお金のハナシをしてちょっとクラクラしてしまいますが、これもリアルです。大学生、社会人になったら、素晴らしい生活が待っていることでしょうから楽しみにしていてください。ただし、高校生活の素晴らしさも忘れないで、あまり背伸びをせず高校生を駆け抜けてくれると嬉しいです。

 

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