”悲しみをたべて育つバンド”あたらよにインタビューを実施!多くの共感を呼ぶ作詞のポイントは「リアル50%・フィクション50%」

”悲しみをたべて育つバンド”あたらよにインタビューを実施!多くの共感を呼ぶ作詞のポイントは「リアル50%・フィクション50%」

あたらよ
「悲しみをたべて育つバンド。」東京を中心に活動中の4ピースバンド。作詞、 作曲を行い、アートワークや映像もセルフプロデュースしている。グループ名の「あたらよ」は”明けるのが惜しいほど美しい夜”という意味の可惜夜(あたらよ)から由来している。2020年11月に、YouTubeに楽曲を投稿し始め活動を開始。初のオリジナル曲『10月無口な君を忘れる』では、切なくエモーショナルな歌声と、都会的な空気感、共感を呼ぶ切ない歌詞の世界観が話題となり、現在YouTubeでは2400万再生を突破している。2021年3月にデジタルリリースを開始すると、瞬く間にLINE MUSICやSpotify、TikTok、AWA等で1位を獲得。
初のオリジナル曲『10月無口な君を忘れる』のMVが、YouTubeで2400万再生を突破、THE FIRST TAKEに抜擢されるなど、今大注目の4ピースバンド・あたらよ。“悲しみをたべて育つバンド”として、切なくエモーショナルな楽曲が支持されている、話題のバンドに迫ります。


バンドを結成したきっかけを教えてください。

まーしー: 僕ら4人はもともと同じ専門学校の同級生で。ある日、僕とたなぱいが居酒屋で熱く音楽の話をしていて、その時にたまたまTwitterで見つけたのが、ひとみが弾き語りで歌う『10 月無口な君を忘れる』という曲でした。そこでたなぱいと「これすごいね、絶対にバンドでやりたい」という話になり、すぐにひとみに電話をして、無理を言ってスタジオに来てもらったというのが始まりです。さらにそこから、このバンドに合いそうなベースを弾いてくれる人を探そうとなった時に、“たけおだ!”となり、たけおにもスタジオに来てもらいました。

ひとみ: 私はその少し前にバンドを組んでいたのですが、その時は自分的にしっくり来ていなくて、バンド向きではないのかなと思い、一人でシンガーソングライターとして活動しようと思って作った曲が『10 月無口な君を忘れる』だったんです。一人でやろうと思って上げた曲に対して「バンドをやろう」と連絡をもらったので、最初は前向きではありませんでした。だけどいざスタジオに入ってみたら、まーしーとたなぱいがすごく曲を聴き込んでくれていて。当時私が知っている楽器隊で、歌詞の意味まで考えてここまで聴き込んでくれる人たちが初めてだったので、この人たちになら私の曲を弾いてもらいたいと思い、バンドをやってみようかなとなりました。

 

その後は、すぐにあたらよとして本格的に活動を始められたのですか?

ひとみ: 私はそもそも、専門学校を卒業するタイミングでレコード会社からお声掛けがないのであれば、普通に就職をしようと決めていたんです。両親は、私が音楽をやることは応援してくれていたのですが、自分の気持ち的に音楽を続ける根拠がないまま「音楽をやりたい」と言うのはワガママなのかなと思っていたので、専門学校卒業後は一旦就職をしました。仕事の内容的に休みも取りづらかったので、その時はあたらよの活動も、2ヶ月に1回スタジオに入る程度だったのですが、たまたま私が仕事から帰ってきて家でSNSを見ていた時に、サカグチヤマトさんというクリエイターの方のアカウントを見つけて。その瞬間に『10 月無口な君を忘れる』とその映像が私の中でマッチして、この方にMVを撮ってもらったら素敵なものになりそうと思ったんです。だけどその時既に、サカグチさんはTikTokなどで有名な方だったので、無名の私たちがMVを作りたいと言ったところで引き受けてくれるかわからなくて。ほぼダメ元で頼んだのですが、曲の雰囲気を気に入ってくださって、「ぜひやりたい」と言ってくださり、そこからあたらよのバンドとしての動きが変わっていきました。当時、私はまだ就職先で働いていたので、私の休みに合わせて、バンドのメンバーが私の住んでいるところまで来てくれて撮影をして。撮影したMVをアップしたら、TikTokから始まってYouTubeとどんどん再生回数が伸びていき、せっかくここまで来たんだからやれるところまでやってみようと思って、仕事を辞めてバンドで活動をしていこうと決意した感じです。

 

あたらよというバンド名の由来を教えてください。

ひとみ: 「あたらよ」という言葉が、“明けるのが惜しいほど美しい夜”という意味なのですが、私たちの楽曲をそういった美しい夜に聴いてほしいという想いと、明けるのが惜しいほどの美しい夜という意味にかけて、演奏が終わってしまうのが惜しいと思われるようなバンドになりたいという想いの、ダブルミーニングで「あたらよ」というバンド名にしました。

 

バンドのコンセプトでもある、“悲しみをたべて育つバンド”には、どんな意味が込められているのですか?

ひとみ: 基本的に私が作る楽曲が、自分の悲しみや他の人の悲しみを基にして作っているところがあるので、悲しい気持ちや感情を食べて、音楽として噛み砕いて昇華していくというイメージで“悲しみをたべて育つバンド”というキャッチフレーズを作りました。

 

YouTubeで2400万再生を記録し話題となっている『10 月無口な君を忘れる』は、どのような経緯で作られたのですか?

ひとみ: 私は悲しいことがあったり、心が動いた時によく曲を作るのですが、ある夏に悲しい出来事があって。その出来事の後に家で一人で曲を作っていて降ってきたのが、この『10 月無口な君を忘れる』です。私は実体験だったり人の経験、小説の一節などを基に曲を書くのですが、全部が自分の体験というよりかは、体験したことや見聞きしたことを取り入れつつ、そこからストーリーを派生するような形で曲を作っています。リアル100%、フィクション100%というよりかは、リアル50 %・フィクション50 %ですね。その方が聴き手としても想像しやすいのかなと思うので、その配分には気を遣っています。私が書く曲は、聴く人それぞれに、自由に受け取ってほしいんです。だからこそ、私が意図してなかった部分の意味を見つけ出してくれるファンの方がいたり、コメントを見て逆に気づかされることもあったりするので、そういったことも楽しいですね。

 

新しくEP『夜明け前』をリリースされましたが、この『夜明け前』というタイトルにはどういった想いが込められているのでしょうか?

ひとみ: 「あたらよ」のバンドの意味は、“明けるのが惜しいほど美しい夜”なのですが、そこからの繋がりもあって、これから1日が始まっていくスタートという意味も込めて、『夜明け前』というタイトルにしました。

 

『夜明け前』に収録される曲の中で、特にお気に入りの曲はありますか?

まーしー: 『8.8』が好きです。学生の時にひとみがサビを作った曲なのですが、僕はもともとこの曲がすごく好きで、ひとみに「次はこの曲をバンドでやりたい」と言っていたので、実際にできて嬉しかったです。

たなぱい: 僕は『ピアス』という曲です。悲しいことがあった時に、夜中にひとみに大泣きして電話したら、“この曲を聴いて”ってデモ段階の『ピアス』を聴かせてもらって(笑)。歌詞の一節が自分にクリーンヒットして、「次はこの曲をやろう」となったので、思い入れがある曲でもありますね。

たけお: 僕は『嘘つき』ですかね。すごく情景が浮かんでくる曲で、ラストのサビには『10 月無口な君を忘れる』の歌詞が出てくるんですけど、スタジオで初めて聴いた時に感動しました。

 

―高校生の時に熱中していたことはありますか?

ひとみ:私は高校生の時にボイストレーニングに本格的に通い始めたということもあり、自分の中で音楽に対する意識が変わったタイミングでもあったので、音楽を一生懸命やっていました。

たなぱい:僕は高校時代、クラシックを中心に学べる音楽科に入っていて、部活も吹奏楽部に入っていました。学校が開く朝7時からホームルームが始まる8時半までの間は楽器の練習をして、昼休みも練習、放課後は部活動をしてから終わった後にまた練習という日々を送っていたので、音楽に熱中した高校時代だったと思います。

まーしー:僕はギターとスケボーです。海外によく行っていた友達の影響でスケボーを始めて、家でギターを弾いた後に、スケボーをしに行くという毎日でした。

たけお:僕は、高校生の時に軽音楽部に入ってベースを始めたので、熱中していたことと言えばベースですかね。その時は既存曲をひたすらコピーして、“楽しい!”という遊び感覚でやっていました。

 

―高校生にメッセージをお願いします。

ひとみ:私は高校生の時の進路で、専門学校に行くか大学に行くかをすごく悩みました。私が通っていた学校は、大学に行くのが当たり前みたいな感じだったのですが、私の担任の先生は「やりたいようにやれ」と言ってくださって。そういう恩師との出会いもあって今私はこの仕事ができているので、やりたいことがある人は、思い切ってやってみるのも良いのかなと思います。私はその時に音楽の道を選んで良かったなと思いますし、やらない後悔よりやる後悔かなと思います!

 

―ファンの方にメッセージをお願いします。

ひとみ:まず、私たちの曲をたくさん聴いてくださりありがとうございますという感謝を伝えたいです。私はあたらよのファンの方はすごく温かいなと思っていて。先日ライブをした時に改めて実感したのですが、初ライブということもあって、メンバーみんなすごく緊張している中、ファンの方からひしひしと伝わってくる温かさが緊張をほぐしてくれたんです。この人たちならちゃんと聴いてくれるから大丈夫だ、安心して演奏できると思うことができました。あと、普段からにコメントやメッセージをいただくことが多くて。皆さんの言葉はすごく励みになりますし、何にも代えがたいものです。皆さんがかけてくださる言葉一つ一つが力になっています。本当にいつもありがとうございます。

 

YTJ読者の高校生が『夜明け前』収録の4曲をレビュー!

10月無口な君を忘れる
セリフから始まるのが斬新で、一気に曲の世界観に引き込まれると同時に、切なさが襲ってきました。自分にとって、大きくて大切な恋愛をしたからこそ、別れがつらいという想いがすごく伝わってきて、切ない気持ちになったと同時に、こんな風に思えるほど夢中になれる恋愛をしてみたいとも思いました。
[あんな・高3]
夏霞
爽やかな曲調と、爽やかなMVで、夏の気持ち良さを感じられる曲です。詩的な表現をしている歌詞がすごく綺麗で、綺麗なメロディーとマッチしています。“夏霞”という言葉もすごく綺麗で、サビにこの言葉が出てきた時には特に感動しました。男性の歌声と合わさる瞬間も良く、サビに入った時の盛り上がりが最高です!
[れな・高2]
8.8
ゆったりとした曲調で、歌詞が頭に入ってきやすいです。この歌詞のような経験をしたことはまだないですが、情景が頭に浮かんできやすい歌詞でした。フィルムカメラで撮ったようなMVの映像がとても良く、曲の雰囲気とすごく合っているなと思いました。この歌詞の主人公が、別れた人を思う気持ちがすごく伝わってきました。
[なこ・高2]
晴るる
ワクワクするような軽快なイントロが、『晴るる』というタイトルにぴったりです。春の訪れを感じさせる歌詞とメロディーで、難しい曲調を綺麗な歌声で歌いこなしていてすごいなと思いました。“花ってやつは散り際こそが美しい”という表現が素敵で、終わりと同時に始まりも感じさせる歌詞が素敵でした。
[ほのか・高3]

”悲しみをたべて育つバンド”あたらよにインタビューを実施!多くの共感を呼ぶ作詞のポイントは「リアル50%・フィクション50%」

『夜明け前』 NOW ON SALE!!

あたらよ初のEP『夜明け前』には、THE FIRST TAKEでも披露された『10月無口な君を忘れる』に加え、『10月無口な君を忘れる』の男性目線からの世界を描いた楽曲『嘘つき』など新曲を含む全7曲を収録。切ないギターサウンドに、心を掴むエモーショナルなボーカルをのせた楽曲が特徴的な、あたらよを象徴する作品となっている。

 

◆公式サイト
https://atarayo-band.jp

◆あたらよ公式チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCgrtbLQsox2EYtF0iVclZjA

◆あたらよ Twitter
@Atarayo_band

◆あたらよ Instagram
atarayo_band