【インタビュー】Job master VOL.15 テレビディレクター 早川 多祐

さまざまな職業で活躍する人に迫るJob master。第15回目は、テレビ番組を制作するテレビディレクター。誰もが一度は興味を持つであろう“テレビ業界”のお仕事に迫ります。

―お仕事の内容を教えてください。
テレビディレクターの仕事は“テレビ番組を作る”ことです。まずはどういった番組を作るのか、さらにそのためにはどういった撮影が必要なのかということを考えます。そこから実際にロケに行って、編集してという全ての仕事を行っています。番組内容にまつわる全体的なことをやるのがディレクターという感じですね。テレビ番組で画面に出てくる文字情報を考えることや、ナレーターさんが読むナレーション原稿を考えるのもディレクターです。編集は基本的には編集所で専門の人がやるのですが、最近はネット番組などの編集を自分で行うことも多いです。

―テレビ業界を目指し始めたキッカケは?
まず一つはバラエティ番組が好きだったということがベースにあります。でももともとは、学生の時好きだった工藤静香に会いたいな、近くで見てみたいなっていうのがキッカケの一つです(笑)。高校を卒業したタイミングで、地元の愛知から、東京の専門学校に通うために上京しました。そこから当時好きで、人気番組だった『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』だったり、『ねるとん紅鯨団』を作っているテレビ制作会社にアルバイトで入って、そのままこの業界で働いてきた感じです。

―テレビディレクターをしていてやりがいを感じることは?
この仕事をしていて最初に感じたやりがいは、自分が携わった番組が全国放送された時ですね。まず放送されたことに対して嬉しかったのと、親や知り合いに「この番組を作っている」と言えた時は嬉しかったです。もう少し時間が経ってからは、その番組自体の知名度が上がってきたりとか、自分とは全く関係のない人から、一視聴者として「面白い」という意見をもらえた時ですかね。そういった時は、やっていて良かったなと思います。

―テレビ関係の仕事を目指している高校生が今からできることは?
一番は本を読むことだと思います。できれば小説系の本がいいかな。テレビってナレーションとかで説明しないといけないことがあるじゃないですか。そういう時には分からない人にも分かってもらえる説明をしないといけない。テレビはラジオと違って映像があるから、説明を端折っても伝わることは伝わるかもしれないけど、逆にラジオって言葉だけで伝えるからすごく分かりやすい文章なんですよね。だからそういうラジオの説明をテレビですると、映像に言葉がついてくるから、より分かりやすくなるんですよ。そういう力をつけるなら、やっぱり情景とかを文章だけで説明することの多い小説系の本をたくさん読んでおいた方がいいかなと、僕は思います。

―全国の高校生に伝えたいことは?
いろいろなタイプの友達を作っておいた方が良いと思います。この業界は特にそうなんですけど、毎日やることが違うんですね。今日はケーキ屋さんで撮影、明日は空港で撮影、次の日はスーパーで撮影というように、いろいろな場所に行く仕事なんです。そこに知り合いがいる、いないってだけで、撮影をお願いするのがスムーズだったり、仕事の進み方が全く違ってくるんですよね。だから、学生時代のネットワークって将来すごく役立つことが多いんですよ。特に高校時代の友達って、みんなそれぞれが全く違った職業に就くじゃないですか。だからいろいろなジャンルのことを相談できる友達を、たくさん作っておくといいんじゃないかなって思います。

お仕事言葉辞典>>>テレビディレクター編

【ロケハン】ろけはん
ロケーション・ハンティングの略。ロケーション(テレビ撮影などのロケ場所)をあらかじめハンティングする(探す)という言葉で、テレビや映画などの撮影場所を、あらかじめ下見するという意味で使われる。

お仕事道具見せてください!

常に持ち歩くノートパソコン
番組の編集作業を始め、メールチェックやリサーチ作業など、テレビディレクターには欠かせないノートパソコン。喫茶店や移動中など、外出先の作業もこなします。

Information
早川さんがディレクターを務めるテレビ番組 『所&林修のポツンと一軒家』
10月から放送開始!
毎週日曜 夜7時58分~ テレビ朝日系列
公式HP>>>https://www.asahi.co.jp/sp/potunto/
公式Twitter>>>@potsun_abctv