【北海道幌加内高校】必修科目に”そば”!?授業で“そば”を学ぶ高校のそば局に迫る!

全国の高校生の活動をお伝えする“全国高校生NEWS”。第38回は、日本一のそば畑面積を誇る幌加内町にて、そば打ちの技術を磨く北海道幌加内高校のそば局です。

【北海道幌加内高校】必修科目に”そば”!?授業で”そば”を学ぶ学校のそば局に迫る!

◆地域の支えの中で成長する、そばと自分自身
学生が必ず履修しなければならない“必修科目”。国語や数学、英語など、高校の必修科目はさまざまありますが、北海道にある幌加内高校では、そんな必修科目の一つに“そば”があります。学校がある幌加内町は、そば畑の面積が日本一。そこに目を付け、平成14年より、必修科目として“そば”を取り入れました。授業では、学校のオリジナルテキスト「そば」を利用してそばの基礎知識を学ぶ座学や、そば畑で種まきをする農場実習、講師から直接指導を受けそば打ちを行う実技講習、さらには天ぷらの揚げ方を学ぶ調理実習などを行っています。

そんな幌加内高校にて、授業だけではなく部活動としてそば打ちを行うのが“そば局”。毎年8月に開催される“全国高校生そば打ち選手権大会”では3連覇を成し遂げたそば打ちの強豪校です。そば局の活動内容は主に“そば打ち”。全国大会の審査基準であるこね、練り、のし、切りの行程の精度を高めるために、日々練習に励んでいます。授業でも行っているそば打ちに部活動としても励む生徒たちは意欲が高く、副局長の林くんの入局理由は「授業でのそば打ちがすごく楽しく、どうせやるなら3年間で完璧なそば打ちができるようになりたかった」というもの。また、「体験入学でのそば打ちが楽しく、幌加内高校への入学を決めた」と言う局長の髙松くんは、「そば打ちが上手くなるに連れて“勉強は苦手だけれど、そば打ちはできる”という自信が出てきた。その結果、勉強の成績も上がった」と、そば局に入ってからの自身の変化を話してくれました。

そんな幌加内高校そば局が活動で使用しているそば粉は、全て地元の農家の方から購入する幌加内産のもの。さらに授業や部活動には、地元の方々が講師としてそば打ちを教えに来てくれます。そば局顧問の山田先生は「町内のさまざまな方からの協力のおかげで、そば局での活動や、学校としてのそばの活動ができている。特にそば局の生徒には、周りへの感謝、またそれをどう恩返ししていけるかを考えて活動してほしい」と話します。

そば畑日本一の幌加内町という心強い後押しを受けて、のびのびと活動する幌加内高校のそば局。そば打ちとともに自身も成長することで、そば打ちの技術、そして人生におけるステップアップに繋げていきます。

【北海道幌加内高校】必修科目に”そば”!?授業で”そば”を学ぶ学校のそば局に迫る!
手打ちされたそばは、食べずとも見た目だけで上達具合がわかるそう。

 

【北海道幌加内高校】必修科目に”そば”!?授業で”そば”を学ぶ学校のそば局に迫る!
時には地元の方々を講師として招き、そば打ちの指導を受けます。

 

【北海道幌加内高校】必修科目に”そば”!?授業で”そば”を学ぶ学校のそば局に迫る!

【北海道幌加内高校】必修科目に”そば”!?授業で”そば”を学ぶ学校のそば局に迫る!
20アール(2,000㎡)の広さがある、学校のそば畑の様子。毎年6月から7月にかけて種まきが行われ、9月頃に収穫されたそばの実は選別・乾燥などを経てそばになり、11月の収穫感謝祭にて全校生徒で食べるそうです。

 

【北海道幌加内高校】必修科目に”そば”!?授業で”そば”を学ぶ学校のそば局に迫る!
今回話を聞いた2名。写真左から:副局長の林楓太くん、局長の髙松光輝くん。

 

北海道幌加内高等学校
北海道雨竜郡幌加内町にある農業高校。日本一の作付面積を誇る地域の特産品「そば」が必修科目となっており、生徒は授業内でそばの歴史を学び、そば打ちの実技講習などに取り組みます。そのほかにも、「主題活動」と名付けられた総合的な学習の時間には農業体験実習が実施され、全校生徒が地元地域の農家に出向き、指導のもと農作業を体験するなど、特色のある学習を多く行っています。