さまざまな活動に励む高校生にスポットを当てるスポットライト。
今回は、奈良県立奈良南高等学校の日本拳法部。初心者がほとんどという日本拳法部で、自身を強くし、武道としての礼儀を学ぶ高校生を紹介します。
【部員数】
1年生:4名、2年生:7名、3年生:3名 計:14名
【実績】
◇第18回奈良県高等学校選手権大会
<男子個人競技>
準優勝(清水真喜)、第3位(赤田良悠)
<男子団体競技>
第2位
日本拳法って?
防具を装着した状態で戦う総合格闘技。他の武道にて禁じられている、突き・蹴り・投げなどの当身技を、防具を装着することによって安全により実戦に近い形で行うことができます。試合では3本勝負法にて勝敗が決まり、防具着装部に、強烈な突き・蹴りが決まった場合に1本が認められます。護身術の習得や健康維持を目的に取り組む人もいるなど、初心者でも安全に始められる格闘技です。
― 日本拳法部に入ったきっかけを教えてください。
清水: 僕は小学1年生から中学3年生まで空手をやっていて、高校でも体を動かしたいなと思っていました。そんな時に日本拳法部の先生から部活に誘っていただき、入部を決めました。
反田: 僕も体を動かすのが好きだったので運動部に入ろうと思っていたところ、ちょうど友達に「日本拳法部に入ろう」と誘ってもらったんです。さらに日本拳法部に入れば、家族とか大切な人を守ることもできるなと思い、入部しました。
― 実際に日本拳法をやってみてどうでしたか?
清水: 胴や面などの防具をつけるので、他の格闘技に比べたらケガの心配が少ないなと思いました。
反田: 僕は日本拳法部に入ろうと思った時に、お母さんに「ケガするんじゃない?」と心配されたのですが、実際にやってみたら防具をつけているので全く痛くなくて。これだったら自分でもできるなと思いましたね。
― 日本拳法の魅力を教えてください。
清水: 日本拳法は有効打の一本を取り合うルールなので、戦略次第で体の小さい人が大きい人に勝つこともできるんです。そういった点は、見ていても面白いなと思います。
― 日本拳法部の魅力を教えてください。
清水: 他校に比べたら部員数が少ない方ではあるのですが、その分一人ひとりに割ける時間が多いです。練習中もみんなで教え合ったり、学年関係なく話しやすい空気感があるので、そこは魅力かなと思います。
反田: 初心者が多い部活で、わからないことがあったら積極的に先輩に聞きに行ったりするので、コミュニケーション力も上がると思います。
― 部活動の中で、特に印象に残っていることを教えてください。
反田: 僕は初めて試合に出場した時に、相手がどんな技を使ってくるのかということもまだわかっていなくて。一試合目は負けてしまったのですが、その試合で技の使い方などを学ぶことができ、二試合目で学んだことを活かすこともできたので、僕にとっては面白い試合だったなと思います。
― 日本拳法部の活動を通じて学んだことがあれば教えてください。
清水: “行動する前に考える”ということができるようになりました。大会で勝っていくために、今の自分に足りないことをまずは考えるんです。それをもって行動した後に、振り返りをして、練習後にはメモも取るようにしています。これは部活だけではなくて、普段の生活や勉強面でも活かせているなと思います。
反田: 僕は日本拳法部に入ってから、礼儀を学ぶことができました。私生活でも礼儀正しく、しっかりとマナーを守れるようになったかなと思います。