YTJ learning ためになる雑学 2019年4月号

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知っていると、ちょっとはためになる雑学。
5月1日から代わる新元号“令和”にちなんで、元号にまつわる雑学を紹介します。

日本最初の元号とは?
日本の元号の始まりは「大化」。中大兄皇子と中臣鎌足が蘇我入鹿を暗殺したことで有名な「大化の改新」の「大化」です。当時の日本は、先進国だった唐の文化や制度などを学ぶために、遣唐使を送っていました。中国では、年を数える方法として元号を使うと決められていたので、それを真似て日本でも元号を使うことになりました。そのため、元号の由来は中国の古典を参考にしており、「平成」も歴史書の『史記』、『書経』から定められました。ちなみに少し恐ろしい話ではありますが、君主がその時の時代に名前を付ける行為は「空間と共に時間までも支配する」という思想があったそうです。
元号に使われた漢字は72文字だけ?
645年に付けられた「大化」から、現在の「平成」まで、日本では247個の元号が使われてきました。数多い種類の漢字が組み合わされたと思いきや、元号に使用された漢字は72文字のみ。これは繰り返し使われている字が多いためです。これまでの元号には、全504字が使用されていますが、一度使われた漢字を除くと72文字になるのだとか。さらに、そのうち21文字は10回以上使用されています。ちなみに最も多く使われた漢字は“永”で29回、2番目に多い漢字は“天”と“元”で27回。5月1日から改変される新元号、「令和」の“和”は新元号を含めて20回、“令”は今回初めて使用されるそうです。
元号の数が多いのは何故?
元号が変わるタイミングとして、「天皇が代わる時」という印象を持つ人が多いと思います。しかし、これは近年になってからの話で、かつては様々な出来事が起こるたびに元号が更新されていました。まだ元号が使われ出した初期の頃である奈良時代は、美しい雲が現れたり、甲羅に北斗七星のような模様がある珍しい亀が見つかるなど、めでたいことの前触れが起きる度に元号が新しくされていました。そのため、「雲」や「亀」が使われている元号が多くあるのです。その反面、平安、鎌倉、江戸と時代が進んでいくと、災害や天変地異が起きた時に、悪い影響を断ち切るために元号が新しくされていたそうです。
日本の歴史のなかで一番長く続いた元号
「大化」から「平成」までの1373年間、247個の元号が使用されてきましたが、その多くは平均5年ほどで改元されることが多かったそうです。20年以上続いた元号は、「平成」をはじめ、「天文」や「享保」、「明治」などわずか12例。そのなかでも平成の前の時代、1926年から1989年まで続いた「昭和」は64年と、驚異的な長さを誇ります。1989年から2019年まで31年続いた「平成」は、「昭和」の64年、「明治」の45年、「応永」の35年に続いて4番目に長い元号となります。ちなみに今までの日本の歴史で一番短い元号は、鎌倉時代、四条天皇の時の「暦仁」で、2ヶ月と14日だそうです。