山梨県立ひばりが丘高校は、富士山の麓、富士吉田市に位置しています。この富士吉田市の名物が、“吉田のうどん”。歯ごたえのある硬い麺と、キャベツや馬肉といった具材、“すりだね”という唐辛子などで作られる薬味が特徴のソウルフードです。
この“吉田のうどん”を全国に広めるべく作られたのがひばりが丘高校のうどん部。イベントでのうどん販売や、“吉田のうどん”を紹介するフリーペーパー“うどんなび”の制作・発行のほか、昨年4月からは富士吉田市のスーパーマーケット“セルバ”の一角にて、実際に自分たちの手で打ったうどんの販売を行っています。営業時間は毎週日曜日の11時〜14時。うどん部は朝7時半頃からうどんを打ち、1日に約90食のうどんを売り上げます。客層は様々で、地元の人をはじめ、遠路はるばる訪れる人も少なくありません。この日初めて来店されたご夫婦は、「“吉田のうどん”のパンフレットで、このお店について知ったので、立ち寄りました」と話します。うどん部の活動は様々なメディアで紹介されており、それを目にして訪れる人や、彼らが精力的に発信するSNSを見て訪れる人も多くいるそうです。
のぼりの設置に各テーブルに置かれるすりだねの設置など、すべての準備を終え、11時に開店。スーパーに買い物に来た方を中心に次々と人が訪れます。開店1時間後の12時頃になると34席ある店内は満席に。看板メニューの“肉うどん”をはじめ、唐辛子を練り込んだ辛さが特徴の“MAGMAうどん”など、注文が入ったうどんは女子生徒の手で各テーブルに運ばれ、食べ終えた方々は思い思いにアンケートを記入しお店を後にしました。
うどんの硬さやつゆの濃さ、トッピングの量などは、お客様からとるアンケートを基に、何度も改良を行います。うどんは18種類ほど試作し、研究と改良を重ねて現在に至ったのだとか。常にお客様の意見を取り入れて、進化させ続けているのです。
中学生の頃、地域のお祭りでうどん部が出店しているのを見て、うどん部に入りたいと思い、ひばりが丘高校に入学しました。
―うどん部でのやりがいは?
イベントに出店した時や実際にお店をやり始めてからは、食べてくださったお客様に“美味しかったよ”と言ってもらえることが多く、やりがいを感じます。
富士山の麓、富士吉田市にある公立高校。単位制を導入し、3年間で卒業できる定時制高校。うどん部の活動は校内外で評価され、商業高校フードグランプリ等でも受賞している。
商品開発に取り組む高校生の活動内容を広く発信していきます。
絶滅の危機にある野生生物の保護や消滅の危機にある生態系の保全などを通して地域社会に寄与することを目的としています。
学校用品をはじめ、全国45校の高校が開発した商品を販売! 高校とコラボしたカレーの販売など、“学校”を舞台とした通販を展開しています。